新紙幣発行まで1か月 ATM・券売機の交換は…“タンス預金”に変化も?
一方、“新紙幣への対応が負担となっているのが… 記者 「千葉県にあるラーメン店です。券売機でこれから新札対応の作業が行われるということです」 ただでさえ“物価高”に悩まされるラーメン店。 濃厚鶏らーめん106 戸村隆聡さん 「小麦と、豚、鶏も(値上がり)ですね。(新紙幣への対応は)タイミングに合ってしまった。不満を言っても仕方ないのでっていう感じですかね」 原材料の値上げと新紙幣対応の部品交換で約15万円の出費に。券売機のリニューアルを機に6月からラーメンの値上げに踏み切りました。(鶏醤らーめん 850円→900円)
コインパーキングを運営する会社でも精算機のお札を読み取る部品を新紙幣対応のものに交換。経費節約のため、社員自ら作業を行っているといいますが… ミノラス不動産営業部 角田光佑さん 「機械の費用がだいたい3万円前後かかってきますので、60現場の3万円なので180万円ほどはかかってくるかなと思います」 日本自動販売システム機械工業会によると、新紙幣発行に間に合うコインパーキングは全体の半数程度で、飲料などの自販機も対応が追いつかない可能性があるということです。
一方、新紙幣発行による“意外な効果”もあるといいます。 第一生命経済研究所 熊野英生氏 「4.5兆円ぐらいの『タンス預金』が水面下で動くんじゃないかと」 高齢者を中心に家計に大量の現金を保管する、いわゆる「タンス預金」。日本全国で約60兆円あるとも推計されていますが… 第一生命経済研究所 熊野英生氏 「旧札で持っていて本当に安心できるのかと思って、タンス預金以外に資産を振り向ける」 現在の円安の影響もあり、ドルなどの外貨や安全資産である「金」に変える動きが起きると予想。 日本銀行は、新紙幣発行後もこれまでの紙幣は今まで通り使えるとして、詐欺行為には注意するよう呼びかけています。