子どもが生成AIを利用することに肯定的な保護者は6割以上、その理由は
専門知識がなくても、テキストや画像、音声、動画などのコンテンツ作成を可能にしてくれる“生成AI”ですが、教育現場に広まっていくことについては様々な意見があるようです。その利用方法に関する調査結果を見ていきましょう。 【画像でわかる】古のネットスラングは生成AIに通じるの?「ぬるぽ」に「ガッ」と返せるAIはどれか検証
小学生の生成AIの認知率は約2割
2022年11月にアメリカのOpenAI社が「ChatGPT」を公開すると、その高度な文章生成能力から一気に生成AIが注目されるようになりました。その後、さらに学習データ量が増え、2024年5月に発表された新モデル「ChatGPT-4o」では、応答の速度や精度が一気に向上しました。 そんな中、2023年7月に文部科学省より「初等中等教育における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」が発表され、教育現場での生成AI活用に関する取り組みや検証が続いています。 そのような状況を受けて、株式会社ベネッセコーポレーションは、全国の小学3年生から小学6年生とその保護者1032組を対象に、ChatGPTなどの生成AIの認知、利用経験や今後の利用意向、利用する上で大事だと思うことなどについてアンケート調査を実施しています。 最初に、対象となる1032組に対し、子どもと保護者それぞれの生成AIの認知率を調査。「生成AI(ChatGPTなど)について知っていますか?」と尋ねると、「知っている」と回答した小学生は233人で全体の23%でした。しっかりと詳細を認識できている子どもはまだそれほど多くないようです。
同様に、保護者を対象に生成AIの認知度を調べたところ、「知っている」と回答した人は53%(542人)でした。「聞いたことはあるがどのようなものかわからない」と回答した人の30%を合わせると、「生成AI」という言葉を聞いたことがある人は全体の約8割にのぼりますが、はっきりと認知している人はそこまで多くないという印象です。
生成AIを「知っている」と回答した子どものうち、利用経験者は約7割
ここからは、生成AIを「知っている」と回答した子ども233人と保護者542人を対象に質問しています。まず子どもを対象に、「生成AIをどのくらい使っていますか?」と質問したところ、「よく使っている」の16%、「時々使っている」の28%、「試しに使ってみたことがある」の26%を合わせた70%が「使ったことがある」と回答しました。 現代のデジタルネイティブである子どもたちは、“生成AIがどのようなものかを知ったからには使ってみたい”という心理が働くのかもしれません。