【速報】「痛みを治してくれ。足を動くようにしてくれ。そうじゃなければ死ぬ」手術ミスで腰の神経一部切断 患者は両脚のまひなど後遺症 赤穂市民病院に勤務していた医師を業務上過失致傷の罪で在宅起訴
兵庫県赤穂市の市民病院に勤務していた医師の男が、患者の手術で適切な処理を怠り、腰の神経を切断し、全治不能の傷害を負わせた罪で、在宅起訴された。 業務上過失致傷の罪で在宅起訴されたのは、赤穂市民病院に勤務していた医師の松井宏樹被告(46)。
■「適切な処置を怠り 誤って腰の神経の一部を切断し両脚のまひなどの後遺症を負わせる」
79歳の患者の女性は、腰痛があったものの、十分に歩くことができた2020年1月、 赤穂市民病院で松井被告に、腰骨の変形で神経が圧迫され、脚が動きにくくなる「脊柱管狭窄症」と診断された。 そして起訴状などによると、松井被告は、この女性患者に対して腰の骨の一部をドリルで削る手術をした際、適切な処置を怠り、誤って腰の神経の一部を切断し、両脚のまひなど全治不能の後遺症を負わせた罪に問われている。
■手術受けた女性の苦しみ「痛みを治してくれ。足を動くようにしてくれ。そうじゃなければ死ぬ」
女性は、神経が切断されたことによる激しい痛みが続いたほか、尿意や便意を感じられなくなる症状も残った。 女性の親族:手術後に急に足が自由に動かなくなったりとか。普通手術って終わったら、手術前よりも良くなってるようなものなのに、「なんでこんな脚が動かないんだ」とか、そういうことに対して憤りとかも感じていました。 死にたいっていうふうな、「この痛みを治してくれ。足を動くようにしてくれ。そうじゃなければ死ぬ」っていうことを言っていました
■手術動画を見た外科医「1人で手術をしていい方なのかと言われると疑問」と指摘
また関西テレビは独自にこの時の手術を記録した動画を入手。 外科の医師に見てもらうと、一部を見た印象だと断ったうえで、こう指摘した。 外科医:いろんなところにドリルを当てに行っている。どこを削ればいいのかっていうのがわかっていないんじゃないかなっていう印象を受けました。1人で手術をしていい方なのかと言われると、疑問を感じます
■民事裁判では手術ミス認めるも「上司にせかされた」などと発言
松井被告は、今回の手術について、女性患者と家族が訴えた民事裁判の中で、手術ミスについて認めた上で、「技量がつたない面はあったが、助手に入った上司の医師にせかされ、よく削れるドリルに変えたことが最大の原因」と主張していた。
■「医師には心から反省してほしい」
これまでの取材に対して、女性の長女は、「母は、買い物や外食などのささやかな楽しみさえも一瞬にして奪われました。二度と被害者を生まないように執刀した医師には心から反省してほしい」と話しています。
関西テレビ