宮市は今季こそアーセナルに生き残れるか?
レンタル先は同じプレミア?
2003‐04年シーズンを最後にプレミアリーグ制覇から遠ざかっているアーセナルは、覇権奪回へ向けて7000万ポンド(約106億円)もの資金を用意。なりふり構わぬ補強策に打って出ている。 ウルグアイ代表FWルイス・スアレス(リバプール)の獲得は破談に終わったが、イングランド代表FWウェイン・ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)、スペイン代表FWセスク・ファブリガス(バルセロナ)、アルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアイン(レアル・マドリー)らの大物が獲得リストに上がっていると伝えられている。 1896年創刊とイギリス最古の歴史を誇るタブロイド紙『Daily Mirror』のサミ・モンベル記者は言う。 「ベンゲルはリョウの将来を信じているからこそ、今一度、あえて外に出すはずだ」 宮市は試合後、8月第3週に開幕する新シーズンへの抱負をこう語っている。 「まだまだやれると思うし、もちろん納得していない。先のことは分からないけど、自分ができることを精いっぱいやっていくしかない。来年はW杯もあるし、自分のことも含めて大切なシーズンになる。まずはけがをしない体作りとしていきたい」 宮市が以前に期限付き移籍でプレーしていたオランダのフェイノールトが、レンタル先として公式に名乗りを挙げているが、3人の担当記者は「プレミアのサッカーに慣れるためにも、プレミアリーグのチームになるだろう」と予測する。不完全燃焼のまま終わったウィガンは、その有力な候補となるかもしれない。 宮市はアーセナルと2015年6月30日まで契約を結んでいる。つまり、残りは2シーズン。まだ20歳と若いだけに、焦りは禁物だ。まずコンディションを万全に整え、名将ベンゲルをも魅了した、100mを10秒6で駆け抜けるスピードスターの輝きを4度目の武者修行で取り戻すことが求められる。 (文責・藤江直人/論スポ)