【箱根駅伝】帝京大学は過去最高の総合3位目標 山中博生主将「3強にチャレンジしていく」
柴戸遼太・島田晃希ら3年生の本領発揮なるか
“強い4年生”頼りでないのが今季のチームの特徴だ。下級生にも実力者がそろう。エントリーされた3年生6人のうち、柴戸遼太(大分東明)、島田晃希(高田)、尾崎仁哉(東海大福岡)が箱根を経験している。 柴戸は1年次4区区間12位、2年次3区区間9位と奮闘。10000m28分26秒97、ハーフ1時間03分10秒とチーム内でトップレベルのタイムを持ち、上位争いを繰り広げるポテンシャルがある。今季前半は左ひざを痛め、出雲は出走できず、全日本も万全ではなかった。箱根に向けては距離を踏み、スタミナをつける練習を重ねた。本番は3区か4区に起用される可能性が高いが、柴戸自身は4区を希望している。 入学時から最終学年で自分がチームを牽引(けんいん)するという目標を持っている。「自分が来年チームを引っ張って、今年以上のチームをつくるという気持ちでやっていきたい。箱根駅伝で結果を出してチームの士気が続くように頑張りたいです」 島田は前回大会8区区間8位。今季の全日本はねんざが完治しない状態で出走したが、1区でトップと5秒差の9位で山中に襷(たすき)をつないだ。箱根の希望区間も1区で、「いい流れで2区につなぐことが目標です。区間5番以内、先頭と5秒以内で入りたいです」と気合は十分だ。 尾崎は粘り強さが持ち味。前回大会で山登りの5区を担ったが、監督からは「オールマイティーな選手になってほしい」と言われてきた。今季は出雲2区6位、全日本3区13位と着実に経験を積んでいる。「自分が走りたいのは往路で、5区でリベンジしたい気持ちもありますけど、復路でどれだけ追いかけるかというのもチームにとっては重要になります。どこでも行ける準備はできています」と頼もしい。 同学年では今季の出雲で5区を走った鎗田大輝(市立船橋)や1年次に出雲1区を経験している藤本雄大(北海道栄)、1年次の学生個人3000m障害で3位に入った山口翔平(県立西京)も名を連ねている。 今季の出雲で学生駅伝デビューを果たした楠岡由浩(慶誠)と廣田陸(北海道栄)の2年生にも注目だ。 5000m13分55秒84のタイムを持つ楠岡は全日本で6区区間4位と好走。チーム順位を11位から9位に上げ、シード権をたぐり寄せた。箱根でも楠岡の活躍がチームの鍵を握るかもしれない。10000m28分41秒73の廣田は全日本4区区間11位と力走し、期待の戦力だ。 ハーフマラソン1時間03分02秒の記録を持つ浅川侑大(2年、洛南)や、全日本に続いて1年生で唯一エントリーされた小林咲冴(しょうご、樹徳)の起用も気になるところだ。