単勝1.3倍がまさかの敗戦「ディープの走り方が…」 英雄負かしたルメールの奇襲に甦る衝撃
G1有馬記念が22日に発走
中央競馬の総決算となる第69回G1有馬記念(芝2500メートル)が22日に中山競馬場で発走となる。単勝1.3倍の圧倒的支持を集めたディープインパクトが敗れてから19年。場内は静まり返り、悲鳴すら上がった。今でもファンの間で語り草となっているレース。大金星を挙げた名手の“奇襲”への称賛とともに、英雄のかすかな異変を指摘する声も上がるなど、反響は大きかった。 【動画】「あまり綺麗な走りじゃない」 ディープインパクトは飛ばず…覚醒したハーツクライが完勝した最後の直線映像 2005年の有馬記念はシンボリルドルフ以来、史上2頭目となるクラシック無敗の3冠を成し遂げたディープインパクト一色だった。鞍上の武豊騎手をして「飛んだ」と称された青鹿毛の破壊的な末脚は「日本競馬の最高傑作」とまで言われた。単勝は1.3倍。多くのファンが無敗記録の継続を信じた。 だが、その思いは2分31秒9の勝ちタイムとともにため息に変わった。スタートを五分に出て後方に下げたディープインパクト。定位置とも言えるポジションでレースを進めた。逃げるタップダンスシチー目がけ、3コーナー手前から進撃を開始。4コーナーでは射程圏に入れ、あとは“飛ぶ”だけだった。そこに立ちはだかったのが同じサンデーサイレンス産駒の4番人気ハーツクライ。まだ短期免許での来日だったクリストフ・ルメール騎手は、最後方からの強襲で2着の前走ジャパンカップから一転、4番手からの先行策をとり、ディープインパクトの末脚を封じて押し切った。 当時のレースを思い出すネット上のファンからは「ルメールの奇襲攻撃」「指定席で観てたけどゴール後はシーンとしてたよ」「まさにルメールマジック」「唯一ディープが『走った』とされるレース」といった衝撃の声と同時に「このレース改めて観るとディープの走り方が前走とかと全く違ってる 回転も遅いし前肢の運びがちょっと窮屈であまり綺麗な走りじゃないな」といった“異変”を指摘する声も上がっている。 また、有馬記念のディープインパクト撃破がルメールにとってのJRA初G1勝利ということもあり「これが意外にもルメール初GI制覇の瞬間だったというんだからエモいよねー」と今となっては驚きの事実に注目する声もあった。 今年はG1馬が10頭も集結する超豪華メンバー。ハーツクライ産駒のドウデュースはディープインパクトの主戦でもあった武豊騎手とともに、史上3頭目の秋古馬三冠制覇を狙う。一方、ディープインパクト産駒もジャスティンパレス、シャフリヤール、プログノーシスの3頭が出走予定だ。
THE ANSWER編集部