「カシオペア」や「北斗星」は?…引退が予想される“昭和を支えた”列車たち
先頃、豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」が2015年春に運行を終了することが発表されました。鉄道ファンを中心に別れを惜しむ声がたくさん聞かれました。「トワイライトエクスプレス」のように、愛された車両はほかにもあります。そんな車両は今後どうなるのでしょうか?
2013年からJR九州が運行を開始した「ななつ星in九州」や、東北復興の願いを込めてJR東日本が運行している「TOHOKU EMOTION」、伊勢神宮の式年遷宮を記念して近鉄が運行を開始した「しまかぜ」など、鉄道業界ではこの数年に新登場した豪華列車が話題です。 一方で、2000年頃からJR各社は寝台列車を続々と運転終了させています。2005年には寝台特急「さくら」、2008年には寝台急行「銀河」、2009年には寝台特急「はやぶさ」「富士」などが引退。豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」も2015年春に運行を終了することが決まりました。 寝台列車が退潮した背景には、夜行バスの台頭や飛行機利用が一般的になったこと、ほかにも駅前に手軽に宿泊できるビジネスホテルが増えたことなどが理由としてあります。寝台列車での移動が時代に合わなくなり、経済的にも非効率になってしまったのです。 退潮傾向に歯止めがかからないことから、憧れの豪華列車といわれる上野―札幌間の寝台列車「カシオペア」や「北斗星」も引退するのでは? と、鉄道ファンの間で憶測を呼んでいます。
寝台列車廃止の機運が強まる中、孤軍奮闘しているのが東京~高松・出雲間を走る「サンライズ瀬戸・出雲」です。「サンライズ瀬戸・出雲」は、車両が比較的新しいことや出雲大社が縁結びの神として注目を浴びて利用者数が堅調であることから、まだ現役でいけるとの見方が有力です。 しかし、利用者が多くても新しい車両に交代させられてしまう鉄道車両もあります。1992年から運行を開始した山形新幹線 「つばさ」は、2010年に400形の運行を終了。E3系に置き換えられました。これは老朽化を名目に、新しい車両にバトンタッチしたのです。 1997年から東北新幹線として走り始めたE4系も、もうじき引退するのではと囁かれている車両です。E4系は全車2階建て、“カモノハシ”や“巨大イカ”のようなルックスでファンから人気がありました。