【夏の甲子園】4人のスカウトに聞く注目投手のリアル評価 「上位指名間違いなし」と絶賛されたピッチャーは?
準々決勝の東海大相模戦で自己最速の151キロをマークした関東一の坂井遼は、投げっぷりのよさで評価を上げた。 「この夏、印象が変わった投手のひとりです。スピードがあって、ボールの強さもある。真っすぐの質がよくなりました。スライダーもいい曲がりをしていました。抜いた真っすぐを投げていたのでどうかなと思っていたのですが、それもよく言えば相手を見て投げているということ。もっと真っすぐを磨いて、体をつくったら面白い。育ててみたいという球団は多いかもしれないですね」(パ・リーグスカウトA氏) 「身体能力に比例したボールを投げる投手ですね。真っすぐとスライダーを勢いよく投げてくる。スライダーの曲がりはいいから、その球でしっかり空振りが取れるかどうか。これからどんどんよくなっていくピッチャーだと思いますね」(セ・リーグスカウトB氏) 「140キロ台後半の真っすぐだけじゃなくて、抜いた真っすぐを多く投げている。考えてやっているんだろうけど、それはプロの世界では通用しない。ただ、初戦で見せたパフォーマンスは高かった。潜在能力の高さを感じるし、いいピッチャーですね」(セ・リーグスカウトD氏) 【夏の県大会が公式戦デビューの新星】 今回、唯一ノーマークの存在からドラフト候補に浮上したのが、聖カタリナの有馬恵叶。190センチ、78キロの大型右腕で早くから注目されていいように思えるが、高校での公式戦デビューがこの夏の県大会というから無理もない。 「夏に出てきたばかりで、担当スカウトも評価できない状態。それでも甲子園でしっかり投げるんだから、立派ですね。あの身長で真っすぐの速さとフォークがあるのは魅力だけど、この投手の本当の実力というのがまだわかっていないのが正直なところです。指名するなら、支配下ではなく育成ですかね......」(パ・リーグスカウトA氏) 「楽しみですね。ボールに角度があるというのはいい。しかも縦だけでなく、横の角度もある。変化球にもスピードもあるから、面白いと思います。彼を育成で獲れたらラッキーですよ」(セ・リーグスカウトD氏)