オリジナル楽器も開発~音楽教室も人気の島村楽器
養護施設に無償で楽器提供~「音楽愛好家を多く作りたい」
島村楽器の本社倉庫の中には、たくさんのオリジナル楽器が。「商品の制作段階に作られた試作品の楽器」(マーケティング部・守屋奏)だ。品質は問題ないが、店頭に並ぶことはない。
さいたま市にある児童養護施設「カルテット」。さまざまな事情で親と一緒に暮らせない子どもたちが生活している。ここには音楽クラブがあって、よく子どもたちでセッションをするという。ベースは島村楽器から贈られたオリジナル楽器だ。 ベースを弾いていた女の子は「今回、島村楽器さんからもらったので、それでベースをやろうかなと。めっちゃかわいい、形が桜みたい」と言う。
島村楽器では、オリジナル楽器の試作品や店頭でのサンプル品を、全国の児童養護施設に贈る活動を行っている。捨てる予定だった楽器を無償で提供することで、音楽仲間を一人でも増やしたい。そんな思いから始めたそうだ。 ※価格は放送時の金額です。 ~村上龍の編集後記~ 楽器をやる人は「ブルジョワ」だと思う。知り合いに、音大出でピアノの講師をやりながら、和物の三味線で名取を取り、今はバイオリンをやっているという人がいる。宝石やファッションには興味がないらしい。もう死語だが「ブルジョワ」だなと。普通の楽器屋は楽器を売るために教室を開くが、島村は、音楽教室を継続してもらうために楽器を売る。音楽の世界は音楽そのものが中心で、そのために必要な道具として楽器を買う。楽器は、習得には長い時間を必要とする。その一端でも味わえば、すでにブルジョワだ。 <出演者略歴> 廣瀬利明(ひろせ・としあき)1975年、東京都生まれ。1999年、慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、日本輸出入銀行入行。2004年、島村楽器入社。2006年、取締役就任。2010年、代表取締役専務就任。2013年、代表取締役社長就任。 ※「カンブリア宮殿」より
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