“2つの心臓を持つ男”カンテが予想外のEUROで鮮やかに復活。フランス代表の同僚たちも驚愕「とんでもないレベル」「伝説なんかじゃない。狂気の沙汰だ」【現地発コラム】
「エヌゴロの働きによるところが大きい」と指揮官も賛辞
「代表でプレーすることは、常に特別なことだ。EUROのような大会では、全力を尽くさなければならない。少しでも上位に進出したい」 【PHOTO】EUROで躍動する名手たちの妻、恋人、パートナーら“WAGs”を一挙紹介! 最もありふれた瞬間でさえ、エヌゴロ・カンテの眼差しから恐怖の影が消えることはない。期待されずに生きることを学んだ少年時の無邪気さと恐怖が隣り合わせの面影は、多くの人が無敵のユーモアの表れと解釈する屈託のない表情と、茫洋とした微笑みに刻み込まれている。 カンテラはレスターでプレミアリーグを、チェルシーでチャンピオンズリーグを、フランス代表の一員としてワールドカップを制覇した。しかしそれでも彼の注意深い目には動揺も虚栄心も微塵も感じられない。カンテはEUROで、オーストラリア戦(1-0)とオランダ戦(0-0)の2戦連続でプレーヤー・オブ・ザ・マッチを受賞した。 オランダ戦後、キリアン・エムバペのフェイスガード、マルクス・テュラムの有効な起用法、アントワーヌ・グリーズマンの精彩のなさ、フランスの議会選挙における極右勢力の勝算の可能性がアフリカ系移民にルーツを持った選手が大半を占めるドレッシングルームに及ぼす影響といった質問を投げかけられ、素っ気ない回答を連発していたディディエ・デシャン監督の表情が明るくなった瞬間があった。カンテの話題を振られた時だ。 指揮官は賛辞を惜しまなかった。「エヌゴロ? まだまだ走れる。しかもただ走るだけでない。彼は効率よく走る!前へ出て、攻撃に勢いをもたらすことができる。エヌゴロのおかげで、チュワメニとラビオで構成された中盤3人にバリエーションを与え、相手の予測を難しくした。チャンスを作り出せたのも、守備のソリッドさを維持できたのもエヌゴロの働きによるところが大きい」 カンテは、昨年6月、2年間、膝の負傷に苦しんだ末、契約満了に伴いチェルシーを退団。新天地にサウジアラビアリーグのアル・イテハドを選んだ。それから1年、競争力が落ちたのではないかと不安視されたが、それが全くの杞憂だったことが2試合で証明された。 「Opta」による今大会における各MFのパフォーマンスを示すヒートチャートとボールタッチのチャートを見ると、カンテの異才ぶりが浮かび上がってくる。自陣敵陣のペナルティエリア、コートの四隅付近、すべてのレーンとピッチのいたるところに顔を出してボールに関与し、しかもその頻度が多い。ジュード・ベリンガムも、トニ・クロースも、イルカイ・ギュンドアンも、ロドリも、その域には達していない。
【関連記事】
- 「エムバペのすねは誰が蹴る?」「オナナ!」決戦前にベルギー協会が公開した選手出演の“挑発動画”が炎上→削除・謝罪の事態に。フランスメディアは怒り「笑えない」「不快すぎて見られない」
- 「今すぐクビにしろ」「無能さにもう我慢できない」九死に一生を得て8強も...イングランド指揮官に批判殺到!「誇れるものは何もない。サウスゲイトよ、去れ!」【EURO】
- 「マジで最悪。視界が狭まるし、汗が溜まる」鼻骨折のエムバペ、マスクにウンザリ「腹立たしいけど感謝するしかない」【EURO】
- 「世界中の笑い者」「史上最弱」よもやの完敗で連覇消滅のイタリアに母国ファンが激怒!「ひどすぎる、勝つ気ゼロだ」
- 「めちゃくちゃ怖かった」中村敬斗が初対面で“ビビった”日本代表戦士を告白「お願いしますって言いに行ったら...」