東京五輪でママさんアスリートの乳児入国は許可へ…安全・安心を確保できる?
ゴーシェの乳児連れを支援しているカナダオリンピック委員会は、「これまでの大会では、選手村に子どもが滞在したことはないと理解している。しかし、特に乳幼児については特別な事情があるかもしれないので、引き続きIOCや国際パラリンピック委員会(IPC)と協議し、他の関係者からも意見を求めていきたい」としていた。 過去の五輪でも、乳児が選手村に滞在することはなかったが、子どもを含む家族は開催地を訪れることができたため離ればなれにならなかったということだろう。 6月28日には米ヤフースポーツが、今年1月に娘を出産した米国のマラソン代表のアリフィン・トゥリアムクが、ゴーシェと同じ問題に直面していると伝えている。この時点でも、乳児の同行はできそうにないという論調であった。 記事は「米国のマラソン五輪代表選手であり、新米ママでもあるアリフィン・トゥリアムクは、2021年の大会に、授乳中の娘ゾーイなしで臨むことは『想像できない』と語っている」としている。 IOCの広報担当者は、月曜日に米ヤフースポーツに対し、乳幼児や介護者を含む入国資格を持たない人が、大会のために日本への入国を許可される可能性は「非常に低い」と述べたという。 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の広報担当者からは「IOCとの協議の結果、選手の家族やその他の同伴者の大会への同行は基本的に断念することになった」と回答があったそうだ。 しかし、これらの回答には、授乳中の乳児の帯同を認める余地が残されているとも報じていた。東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は「乳児については特別な事情があるかもしれないので、IOCおよびIPCとの協議を継続し、他の関係者からも意見を求める」とし、継続して協議していたようだ。 感染拡大の予防と、母親である選手の権利や母乳で育っている乳児の健康を秤にかけて、難しい決断を下したということだろう。東京では再び新型コロナウイルスの感染が拡大傾向にある。子連れで参加するママさんアスリートの「安全・安心」を東京五輪・パラリンピック組織委員会は本当に守ることができるのだろうか。