エンゼルス、菊池雄星と3年97億円契約を正式発表 平均年俸32億円は球団投手史上最高 後半10戦5勝&防御率2・70で評価急上昇
エンゼルスは26日(日本時間27日)、アストロズからFAになった菊池雄星投手と3年6300万ドル(約97億円)で合意したと発表した。球団の歴代投手の中では、契約規模はCJ・ウィルソン投手の5年7750万ドル(約119億円)に次いで2番目。選手の評価の指標となる年平均は二刀流の大谷翔平投手を除き、ノア・シンダーガード投手と並ぶ史上最高額の2100万ドル(約32億4000万円)。 菊池は18年オフに西武からポスティングシステムを使ってマリナーズと3年4300万ドル(約66億2000万円)で合意。21年オフに4年目の選手オプションを破棄してFAになり、ブルージェイズと3年3600万ドル(約55億4000万円)の契約を結んだ。 6年目の今季はブルージェイズとアストロズでプレーし、自己最多タイの32先発で9勝10敗、防御率4・05。175回2/3投球イニング、206奪三振はいずれも自己最多だった。特に7月に移籍したアストロズでは10先発で5勝1敗、防御率2・70と安定した投球を披露し、メジャー各球団の評価を上げた。メジャー通算成績は166登板(154先発)、41勝47敗、防御率4・57。 新天地となるエンゼルスは昨オフに投打の柱だった大谷翔平選手(現ドジャース)をFAで失うなどして、今季は球団史上最多の99敗を喫し、25年ぶりの地区最下位に低迷する屈辱的なシーズンを送った。 オフに入ってブレーブスとのトレードで先発のグリフィン・キャニング投手を放出し、19年本塁打王のホルヘ・ソレアを獲得して指名打者を強化。さらに、正捕手オホッピーの指導役としてブレーブスからFAになったメジャー12年のベテラン捕手、トラビス・ダーノーと2年1200万ドル(約18億5000万円)の契約を結び、カブスからFAになった通算97勝の先発右腕カイル・ヘンドリクス投手と1年250万ドル(約3億8000万円)で合意するなど、実績あるベテラン選手を積極的に補強している。 エンゼルスの先発陣は今季チーム最多の10勝を挙げた34歳のタイラー・アンダーソン、復調が期待されるリード・デトマーズ両左腕のほか、リリーフから転向1年目で6勝を挙げたホセ・ソリアーノ、ともに有望株の20歳ケイデン・デイナ、23歳ジャック・コハノウッツらがいる。チームは6月のドジャース戦で左肘を負傷し、靭帯の再建手術を受けたパトリック・サンドバルをノンテンダー(来季契約提示せず)にしたばかりだった。