福島県の中高生の論文 2人1団体最優秀賞 野口英世賞、安積高生物部 朝河貫一賞、小浜中の湊さん・原町高の荒さん
福島県教委は27日、中学生・高校生の優れた科学・技術研究論文をたたえる「野口英世賞」、国際理解に関する優秀な論文を対象にした「朝河貫一賞」の受賞者と団体を発表した。野口賞は高校・共同研究の部の安積高生物部、朝河賞は中学校の部の湊砂奈さん(二本松・小浜中3年)と高校の部の荒蒼依さん(原町高2年)の1団体2人がそれぞれ最優秀賞に選ばれた。 安積高生物部は薬用植物「甘草(カンゾウ)」の産地化に向けた栽培方法を探った。実験を通じて生育に適した条件を推定し、灌水(かんすい)量の調整が必要だと突き止めた。 湊さんは「亡き祖母から学んだ『多文化共生』」と題し、祖母の取り組みについてまとめた。世界の差別問題に目を向け、国や宗教、言語の違いを超え、受け入れ合う大切さを記した。 荒さんは「はじめの一歩」を題に、自分自身や身近な問題について考え、内面を豊かにすることが互いの違いを多様性と捉え、違いを力に変える真の国際交流の第一歩だと論じた。
野口賞には中学生から20点、高校生から35点の計55点の応募があった。朝河賞には中学生から33点、高校生から30点の計63点が集まった。最優秀賞以外の両賞の受賞者・団体は次の通り。 【野口英世賞】 ◇中学校・個人▽優秀賞=長南陽向、守谷知佳(福島大付属)▽入選=菅野璃久、横川真子(福島大付属) ◇同・共同研究▽入選=福島大付属中(佐々木環代表) ◇高校・個人▽優秀賞=竹村悠汰(安積)斎藤佑磨(ふたば未来学園)▽入選=風間祥(会津学鳳) ◇同・共同研究▽優秀賞=安積高物理部(五十嵐瑛太代表)安積高化学部(三浦柊明代表)▽入選=福島高SS部放射線班(菊池梨央奈代表) 【朝河貫一賞】 ◇中学▽優秀賞=二瓶柚香、大原詩子(福島大付属)五十嵐愛佳(会津柳津学園)山本大地(平一)野沢葵(猪苗代)▽入選=木村美結(郡山ザベリオ学園)田部夏菜子(清水) ◇高校▽優秀賞=高橋美祐希、山田琴美(相馬)小口杏里(あさか開成)小椋陸、湯田ほの美(南会津)▽入選=吉田笙(いわき秀英)柳沼百香(あさか開成)