「公立高校に受かったら”100万円と車”をあげる」…衝撃のセリフにすがちゃん最高No.1が思ったこと
100万円と車のために猛勉強
こうして、100万円と車のために猛勉強する日々が始まった。受験まではもう日がない。必死で頑張らねば。 と思うが、ここで完全に一人暮らしの弊害が出た。やる気になるのは最初の10分かそこらで、あとはどうしてもサボってしまうのだ。 いやいや無理ですって。中学生一人で勉強とか。できる奴すごいって。漫画読んじゃうって。 勉強するためにテンション上げるって名目で『SLAM DUNK』読み返し始めたら気が付いたら海南大附属のあたりまで読んでるって。 いやいやいや! 逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ! 100万円あったら何ができるよ!? ゲームソフト何本買えるよ!? 今苦しめば、高校に入った時楽園が待っているんだ。頑張れ! やるんだ! 山形の狼! 俺はベタにおでこに鉢巻きを巻き、勉強に打ち込んだ。 バレないように適度にサボったりもしつつ、適度に頑張った。 そして冬になり、いよいよ高校受験が差し迫ってきた頃。ある衝撃的な出来事が、俺を襲う。 次の期末テストでかっちゃんが求める点数に達することができなかったら100万円の話はなし、とお達しが来たのだ。 かっちゃんの求める点数を取れるかどうかは微妙なラインだ。 このまま頑張れば届かない点数ではない。でも、決して簡単ではない。いい線引きをしてきやがる。 やるしかない。ここが頑張り時だ。俺は気合を入れるためにも家の近くのレンタル店・GEO(ゲオ)に向かった。 ゲームや漫画が大好きだった俺はゲオのヘビーユーザーだった。そんな俺の気合入れソングはORANGE RANGEだ。バドミントンの試合前もずっとORANGE RANGEを聴いていた。今回も俺に力を貸してくれORANGE RANGE。俺に勉強を頑張らせてくれORANGE RANGE。 と、俺はORANGE RANGEのアルバムを持ってレジへと向かった。 そこで俺は……運命的な出会いをしたのだ。 レジ横に置いてあったテレビ画面。そこに、とんでもないものが映し出されていた。 極道たちの戦い、女刑事との禁断の愛。 もはやCGとは思えないほどのクオリティー。 カッコよすぎる……! 俺はそこから一歩も動けなくなる。 『龍が如く2』のプロモーションビデオだった。 2006年12月7日発売……。 ダメだ。今これを買ったら確実に終わる。期末テストでかっちゃんの設けたボーダーを超えられる可能性は0になる。いやそれどころか公立高校に入学することも間違いなく── 発売日当日の朝、俺はゲオに並んでいた。 俺がその後私立高校に行ったことは言うまでもない。 『龍が如く2』が面白すぎた。 【第一回】「実の父親と一緒に女性をナンパ」して…12歳で1人暮らしの「壮絶人生」をすがちゃん最高No.1が語る では、1人暮らしに至るまでの経緯をお読みいただけます。
すがちゃん最高No.1
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