「公立高校に受かったら”100万円と車”をあげる」…衝撃のセリフにすがちゃん最高No.1が思ったこと
公立高校に入れたら、「100万円と車」
中学3年になったある時、かっちゃんがまあまあのお金持ちの人と結婚することになった。お相手は公務員の方。俺も数回会ったのだが、感じのいい、とても穏やかな人だった。 マサルおじさんというのだが、かっちゃんのことだけでなく、俺のこともずいぶんと気にかけてくれている。 そして、中学3年も半ばに差しかかった頃、本格的に進路を決めなければいけないタイミングがやってきた。 しかし……俺は一つ大きな問題にぶち当たっていた。 俺は、全くと言っていいほど、お勉強ができなかったのだ。 中学生の一人暮らしだ。勉強をしなくても、宿題をしなくても、朝まで漫画を読んでても、朝までゲームに明け暮れてても、誰にも注意されない。そんな環境で、中学生が勉強などするわけがない。 俺の今の学力でいけるところとなると、私立の高校になる。私立の高校に行くとなると、それなりの授業料がかかってしまう。 俺は一人で生きていく。そう決めて、今までかっちゃんにはなるべく頼らずに生きてきたつもりだ。仕送りはもらってたけど。 そんな山形の狼である俺が、勉強ができないという理由でかっちゃんを頼り、高い授業料を払ってもらうというのは、なんだかとてもダサい気がした。 しかし、勉強は全くする気にならん。でも勉強しないと学費の安い公立高校には行けない。ん~。 と俺が悩ましく思っているところに、 ジリリリリン! と、けたたましく家電の音が鳴り響く。また親父の借金の取り立てか、あるいは── 「もしもし直人! あんた高校受験どうするつもり!?」 今回ばかりは借金取りでもよかったのだが、タイムリーにかっちゃんから電話がかかってきて、タイムリーに悩ましい話題を振ってくる。 かっちゃんは俺に公立の高校に入るよう迫ってきた。 理由は学費というわけではなく、単純に俺の将来を心配してのことだった。が、 俺はそんなかっちゃんに対していつも通り、 「大丈夫す」 「いや、何が大丈夫なのよ!」 ごもっとも。大丈夫ではない。 だって今のままじゃどう転んでも公立高校になんて行けないんだから。 「一人だからってこれ以上勉強サボるんだったらもう許さないからね! 仕送り 減らすから!」 ぐっ……! それだけは勘弁願いたい。 が、ここでへこへこ下手に出るわけにはいかない。山形の狼はそんなことでへこへこしない。だってダサいから! とはいえ、打開策はない。俺が黙り込んでいると、かっちゃんに代わり電話に出たのは、マサルおじさんだった。 マサルおじさんは、 「じゃあ、もしかっちゃんが望む公立高校入れたら、100万円あげるよ」 は!? ひゃ、ひゃくまんえ!? ……え? マジで? 「で、高校卒業できたら、車買ってあげる」 ……正気か? この金持ち。 「どうする……? 勉強、する?」 待て待て待て。 よく考えろ山形の狼。 俺は一人で生きていくと誓った男。大人に頼らず一人で生きてきた男。なのに授業料を頼るどころか、100万だの車だの、頼りに頼りまくってる提案を受け入れるなんて断じて── 「公立高校行きま~す。勉強しま~す」 思いとは裏腹に、自分でも驚くほどご機嫌な声が出た。
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