株式投資の王道である「成長・配当・割安」に着目した厳選投資で安定した高パフォーマンスを実現するインベスコ「世界のベスト」の運用責任者に聞く
「インベスコ 世界厳選株式オープン<愛称:世界のベスト>」は、2017年以来、2024年5月まで89カ月連続で資金流入が続いている。純資産残高は「毎月決算型」「年1回決算型」「奇数月決算型」の為替ヘッジあり・なしの6ファンドの合計で1兆5000億円を超えた。取り扱い販売会社の数も2024年5月末時点で57社と、2021年末の27社から2年5カ月で2倍以上に増えている。このように純資産残高や取り扱い販売会社が拡大しているのは、同ファンドの安定的に優れた運用成績があってこそだ。同ファンドの運用責任者であるスティーブン・アネス氏(写真)に、同ファンドが好調な運用成績を実現できる背景等について聞いた。
――このファンドがどうして安定した高いパフォーマンスを残していると考えていますか? 「成長」「配当」「割安」に着目した上で厳選して投資するというファンドのコンセプトが優れているのでしょうか? あるいは、運用チームが優れているのでしょうか?
運用成績は、全ての要因が重なり合った結果です。「世界のベストに厳選投資する」という目的を実現するため、日本を含む世界の株式(新興国を除く)の中から、「成長(景気動向に左右されずに成長が期待できる)」と「配当(継続的な配当や増配など質の高い配当を行うことが期待できる)」、そして、「割安(見過ごされている投資機会)」という3つの観点に着目して投資銘柄を厳選しています。私たちは、この銘柄選定のプロセスを「株式投資の王道」と考えており、この投資哲学を堅持して運用しています。
また、運用チームは多様なバックグラウンドを持つ経験豊富な運用のプロフェッショナルで構成しています。たとえば、私は2002年にトレーニー・アナリストとしてインベスコに入社して以来、22年間にわたって当社で継続して運用業務に携わってきました。チームのポートフォリオ・マネジャーの1人であるジョー・ダウリングはM&Aを専門に行う会社から来ました。アンドリュー・ホールはヘッジファンドの出身です。そして、もう一人のポートフォリオ・マネジャーのエミリー・ロバーツはセルサイドで消費財関連のアナリストをしていました。アナリストのユヤング・ツァングは会計士の資格をもっています。