株式投資の王道である「成長・配当・割安」に着目した厳選投資で安定した高パフォーマンスを実現するインベスコ「世界のベスト」の運用責任者に聞く
私やアンドリューは、業界経験が20年を超えますが、ジョーとエミリーは10年ちょっと、アナリストの3人は5年~7年という経験の若手です。このように異なるバックグランドを持ち、世代も違うメンバーが、それぞれジェネラリストとして世界の企業を幅広く見渡して、見過ごされた割安な投資機会を探しています。多様な価値観で魅力的な銘柄をピックアップできることが、チームとしての強みになっています。
また、運用チームの拠点はロンドンから電車で1時間半くらいの郊外にあるヘンリー・オン・テムズにオフィスがあります。運用に専心できて、長期に物事を考えるに適した立地です。そして、ヘンリーには私たち「グローバル株式チーム」以外に、「マルチアセット」「英国株式」「欧州株式」「アジア&エマージング株式」「日本株式」「ESG」「債券」など様々なアセットクラスのチームも在籍しています。彼らと日常的に情報交換することで刺激を得ています。また、米国のヒューストンやニューヨーク、香港などの海外拠点との情報連携も運用に付加価値を与えてくれています。
――個性的なメンバーの意見をくみ上げて、最終的に1つのポートフォリオを作り上げることは、リーダーとして苦労するのではないのでしょうか? チームリーダーとして大切にしているのは、どのようなことですか?
メンバー一人ひとりとのコミュニケーションを大切にしています。市場がグロースに優位な時も、バリューが良い時も、その環境に関わらず市場平均を上回るリターンを目指して運用しています。最終的な決断は運用責任者として私が行いますが、私一人で考えるのではなく、異なる視点で様々な意見を聞くことで、新しい発見や発想が生まれます。
リーダーとして苦労することは、チームのメンバーそれぞれの意見を取り入れていくにあたって、常に最高の投資機会を採用できるわけではないということです。既存の組み入れ銘柄との相関も考慮する必要がありますし、その時々によって想定しておく必要があるリスクにも配慮しなければなりません。どのような局面になったとしても優れたパフォーマンスになり得るポートフォリオを構築するという命題に応え続けることができるよう、日々努力しています。