5匹の猫と暮らすミキ・亜生「むちゃくちゃわかる!」と共感 猫の不思議な力を科学的に検証した一冊(レビュー)
うちには猫が5匹いるんですが、猫がリラックスして横になっているのを見ていると、拾ったときのことを思い出して、この子あんなドロドロやったけど今は満足してくれてんのかなと感じます。本人はもっとこうしてくれとかはあるかもしれないですけど、へそ天で寝てくれてるなとか、いびきかいて寝てるやんとか思ったときに、こんな猫がもっと増えたらなと思って、猫のための活動を続けています。時間を見つけて保護猫の譲渡会を開いたり、近所の保護猫カフェに物をあげたり、散歩の時に地域の猫を確認したり、お世話になってる保護猫の団体さんに物資を送ったりとか、できる範囲でですけど。不幸な猫が今も生まれてるんで、幸せな猫を少しでも生み出せるよう、僕がもうちょっと頑張ればできることをやっていきたい。 よく聞かれるので常々言ってるんですが、家で猫は飼えないけど、保護猫に興味ある人は、近所の保護猫カフェに行くのもいいと思うんです。そこでお金を使うとそのカフェや団体さんにお金が行きますよね。小さいことでもうまいこと歯車がかみ合って、助かる命があると思います。 いきなり猫を飼うのはハードルが高いと思うんですが、徐々にちっちゃい経験をしていけば何となく想像がつく。自分の家に猫がいることを想像できないからちょっと怖くなってるだけで、保護猫カフェとか行って、猫ってこんな感じですよ、とわかるとだいぶ身近になりますよね。猫を飼いたくても、仕事も忙しいし無理やろうって人も多いと思うんです。でもそれって何とかなるんですよね、結局。本でも猫アレルギーで無理だと思ってたのに飼えたという話がありましたけど、猫を飼いたい人はそうやって猫のいろんな話を知ることも、後押しになると思います。 もし猫たちと話せるとしたら、日々のご飯はどうですかっていうことだけ聞いてみたいですね。人生で昼と夜の2回のご飯と、たまのおやつを楽しみにしている子たちがいる。お出汁とるところから手作りしたこともあるんですが、全然食べなくてビタ止まりで。うちの子ね、駄目なんですよ。一缶1500円の高級なご飯を買っても、ほんま食べなくて。舌がもう貧乏やし、そこは僕に似てんのかな。でも、やっぱり保護したからには長生きしてもらうのが一番やなって常々思うし、健康に良いご飯をあげたい。だけど、そういう体に良さそうなカリカリを買っても美味しくなさそうなんですよね、正直な話。その一方で僕がリビングでジャンクフードを食べてるのがすごい申し訳なく思うんですよ。部屋についてはある程度満足してくれているのを感じるので、あとは美味しく健康に生きてもらいたい。こんな風に猫のことをいつも考えているおかげで、僕も真っ当な人間になれてきたのかな、と思いますね。 [レビュアー]亜生(芸人) あせい 協力:新潮社 新潮社 波 Book Bang編集部 新潮社
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