「長年の調査で判明」「あぁ、やっぱりね…」ブラックバスの胃の内容物、よく出てきた魚は…?
フライパンにすっぽり収まるとして“パンフィッシュ”と称される程体高のある魚、ブルーギル。本場アメリカはもとより、日本においてもバスのメインベイトとして認知されているとおり、数多のメーカーがギルタイプのルアーを輩出しているが、果たしてその本質とは如何に? 【画像】「あぁ、やっぱりね…」ブラックバスの胃から出てきた魚
魔訶不思議なギル型ベイトの本質を暴く/扁平ルアー【ギル型】 と呼ばれる所以
バスと同じく、スズキ目サンフィッシュ科に分類されるブルーギルという魚。この魚は、私が長年行っているバスの胃の内容物調査「ストマック調査」の結果からしても、実によく食べられている存在です。 これは、多くのアングラーが考えている通り、バスのメインベイトのひとつになっていると断言しても良いと思います。ため池やリザーバーの他、様々な場所にバスとともに棲んでいる… そんなバスの隣人ともいえるブルーギルに関して、今回は考察してみましょう。 ブルーギルの外見的特徴としては、「やや扁平な魚である」ということが挙げられます。魚類はその性質や習性など、種の誕生と進化の過程における様々な要因によって、その形状は万別です。とはいえ、水中で生活する生物というジャンルでくくっていくと、その形状は大雑把ではありますが、数種に分類が可能です。 その意味では、ギルやヘラブナといった扁平な魚は、オイカワやワカサギのような細身の魚と比較しても素早く泳ぐことは苦手だと想像できます。無論、複雑な魚類社会の中では例外もありますが、遊泳力が強い魚はやや細長い形状か紡錘形をしていることが一般的です。 ブルーギルも同じく、素早く動くことが苦手な魚類と言えるでしょう。ただ、素早く逃げることが苦手だからといって、それが、バスから捕食されやすい直接の要因であると決めつけるのは早計かなと。 ということで、まずはブルーギルが生息している場所を考えてみましょう。ブルーギルは常に流れの緩やかな障害物近くで生活し、ワカサギのように湖のど真ん中にいることはまずありません。オイカワのように素早くバスの攻撃から逃げることはできませんが、ブルーギルは、危険を感じた瞬間に障害物に逃げ込むことを得意としており、この辺りはエビやゴリの逃げ方と似ているともいえます。 忘れてはいけませんが、どんな生物も肉食生物に襲われれば逃げるのです。その逃げ方は種類によって様々ですが。