毎日髪を洗わない? 憧れのパリジェンヌになれる美容メソッド
ヴァネッサ・パラディ、シャーロット・ゲンズブール、カロリーヌ・ド・メグレ、ルー・ドワイヨン、ジャンヌ・ダマスにおける共通点とは何か。彼女たちはみんな“パリジェンヌ”、つまり自然体でシックな美の典型という顔を持っている。彼女たちの内に特別な“何か”を感じる人もきっと多いことだろう。2024年パリオリンピックで世界中の人々がフランスに注目する今、誰もが愛するこのスタイルを叶えるための秘訣を明らかにする。US版『ELLE』より。
パリジェンヌの心意気
「パリジェンヌスタイルは姿勢であり、心のあり方です。ロッカーと平凡なブルジョワの間に位置するこのスタイルは、常に一番で決して二番にはなりません。彼女たちの美しさの秘訣は時代の空気感を捉え、自分なりの解釈をもって、それを取り入れることです」と著書の中で語るのは、女優のイネス・ド・ラ・フレサンジュ。実際、パリジェンヌは自身のルックや美容ルーティンに関して特別なこだわりをもっている。 ヘアスタイリストのジョン・ノレは、「パリジェンヌは優雅でありながらエフォートレスな空気を漂わせ、自分ならではの特別なスタイルを選ぶ方法を心得ています。彼女たちは自分の選択に責任と自信を持っています」と話す。 特に強制されていなくてもパリジェンヌは定期的にフェイシャリストやトレーナー、ヘアスタイリストの元を訪れる。つまり、彼女たちのスキンケアやメイクアップ、ヘアケアのルーティンは義務ではなく、自由と個性を維持するためのものであり、あたかも服を選ぶように楽しんでいる。彼女はクワイエットラグジュアリーを先取りし、ファッションの都でリラックスして通りを闊歩し、メトロに颯爽と飛び乗る。要するに、彼女は控えめで“レス・イズ・モア”という哲学を育んでいるのだ。
スキンケア
肌の輝きを求めるパリジェンヌは、新しいスキンケアルーティンに夢中になっている。以前はエチケットの必要性から近所のサロンで肌のクレンジングやワックス脱毛をしていた人が多かった。しかし今では、フェイシャリストに毎月予約を入れるのが一般的。肌を健康的に保つため、プロのフェイシャリストによる1時間のフェイシャルトレーニングが人気を集めているのだとか。 「顔には50以上の筋肉があります」と話すのは、ジャンヌ・ダマスお気に入りのフェイシャリスト、マリー・ペロワイユ。「私が行うフェイシャルはストレッチ、ツボ押し、古美道にインスパイアされた手技を組み合わせたものです。肌をなめらかにし、リラックスさせ、酸素を供給することです。首、デコルテ、リンパ節の優しいトリートメントも欠かせません」 ほとんどのフランス人フェイシャリストは、オイルや美容液を使ったマッサージの前にオイルとミルクによるダブル洗顔を行う。ビーズなどの物理的なスクラブよりも、酵素系の角質ケア剤が一般的だ。