ゼレンスキー大統領に伝えたい「北朝鮮兵掃討シミュレーション」とトランプ新大統領が握るウクライナ戦争の行方
その大規模攻勢に参加しているかもしれない北軍団は、最精鋭の特殊部隊暴風軍団かと思われていたが、異なる部隊の姿が徐々に見えてきた。唯一配信された動画を見ると、日本ならばどう見てもサバゲー初心者で、即日全滅戦死みたいな雰囲気だ。 しかし、二見氏はこう言う。 「情報戦として色々な映像が出てきていますが、林の中のある部隊は小隊としてまとまっていました。並みの歩兵部隊です。ある程度の年数、訓練を積んでいる兵士です。 しかし、最初に公開された室内で次々と装備を受け取っている10代のような若い兵士は、初年兵か基礎訓練を終了した兵です。そのため突撃兵要員となるでしょう。そして、クルスクに来ている北軍団は、次のカテゴリーに分類できます。 1.偵察部隊。北特殊部隊兵士で構成されていて、21世紀最新の地上戦技術を偵察し、つぶさに北司令部に報告します。また、この配下に前出の動画にいた訓練を積んでいる小隊がいます。 クルスクでは、ウ軍と露軍のドローンが共に上空で飛び交い、偵察だけでなく正確な攻撃、爆撃をするのが常態。そんな中での戦闘経験と得られる知識・技術は大きな意味を持ちます。 2.情報部隊。北司令部で最前線での戦況を追い、何が有効な戦術なのか見極める情報将校が率いているはずです。 3.技術兵。ミサイル、ドローン、無人機などの最前線で使われている兵器の技術を学んでいるはずです。 4.突撃兵。敵陣に突撃する部隊で、あのバフムトで囚人たちが数日だけの訓練を受け、突撃した数万人が戦死したワグネルの傭兵と同じです。 突撃兵は、今いる全兵隊の半分以上はいるでしょう。露軍の大隊の中に、歩兵中隊として混合し、突撃兵と同じ役割を果たし、突撃していると推定されます。」(二見氏) さらに二見氏はその先を推測する。 「北は突撃兵を損耗した以上に供給する可能性があります」(二見氏) 10月16日、韓国から飛来した無人機に怒った北の若者たちが「神聖な戦争」を決意し、計140万人が軍志願の嘆願書に署名した。ここが、その人的供給源となるのだ。 北朝鮮では国家の命令に背くと、広場に縛られ迫撃砲弾処刑、高射機関銃で数百発の銃弾を浴びる銃殺刑、または火炎放射器での焼殺刑だ。