朝から長い列…“ 米ちゃん”の「思い出のトーフラーメン」女性店主の命日に一日限定で復活
「思い出の味」です。長野県山ノ内町・渋温泉で長く愛されていたラーメンが女性店主の命日のきょう6月6日、常連客により1日限定で復活しました。この日を楽しみしていたファンでにぎわいました。 ひき肉と豆腐を辣椒醤などで味付けし、しょうゆベースのラーメンにのせたら「トーフラーメン」(900円)の完成です。 客: 「おいしいです」 「昔の味を思いだすという感じでうれしいですね、懐かしいし」 ちょっと辛い思い出の味に舌鼓です。
山ノ内町・渋温泉街にあるラーメン店「米龍」。朝から行列ができるほどにぎわいました。1日だけの限定営業です。
「米龍」はもともと「米ちゃん」こと浦野米子さんが店主を務め看板メニューの「トーフラーメン」は約40年、愛されてきました。 しかし、2015年に閉店、米ちゃんは2016年6月6日に亡くなりました。(享年90)
「あの味をもう一度」と常連客だった地元の旅館組合員などが集まりラーメンを再現。 2017年から米ちゃんの命日に温泉街の一角で1日限定で営業しています。 料理長(多喜本旅館代表)・関宗陽さん: 「おばあちゃん、レシピ残さなかったので一生本物には近寄らないんですよね。どんどん近づけるためにレシピを残さず、味を頼りにやっています」 毎年、この日を楽しみにしている客も多く、きょうも開店前に30人以上が並びました。
午前11時30分開店― 「いらっしゃいませー」 開店と同時に店内は満席に。早速、多くの客が「トーフラーメン」を注文していました。
中野市から: 「似たような味ではないかな、ばあちゃんでないとばあちゃんの味は出ないから。1年に1回じゃなくて、復活すればいいと思う」 長野市から: 「ピリ辛でおいしい。何年も前の記憶ですが、変わってないというか上手に再現したなと」
今年は物価高の影響で、2017年当時から700円で続けてきた値段は200円値上げしました。 ただ、売り上げの一部は能登半島地震の被災地に義援金として送ることにしています。 渋温泉旅館組合・山田和由副組合長: 「ただ仕入れ量が上がるから値上がりしますでは申し訳ない気がして、だったらほんの一部かもしれないけどすこしでも役に立てればと。米ちゃんの人柄的には『よく考えたな、いいぞ』と思ってくれていると思う」 一日限定で復活した思い出の味「トーフラーメン」。 きょうは300食用意され、午後9時まで営業しています。
長野放送