ベルリン発アイウエア「マイキータ」創業者に聞く、枠にとらわれず進んできた20年とこれから
年内にはベルリン内で本拠地マイキータハウスを移転
WWD:過去には「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「ヘルムート ラング(HELMUT LANG)」「モンクレール(MONCLER)」などさまざまなブランドとコラボレーションし、最近では「032C」や「モノクル(MONOCLE)」とのコラボアイウエアも手掛けている。協業が「マイキータ」にもたらす価値とは?
クルーガー:私たちは、コラボレーションのために、あらゆるデザイン要素や専門知識が詰まった「マイキータ」の実験的な“キッチン“の門戸を開くプロセスを楽しんでいる。そして、クリエイティブなデザインプロセスにパートナーを迎える時は、対話によってもたらされるユニークな視点を生かし、真に新しいものを生み出したいと考えている。これまでの15年間は、ファッション寄りのコラボレーションが多かったが、著名な韓国人画家パク・ソボ(Park Seo-Bo)との最新プロジェクトは、今後のより多様な方向性を示していると思う。
WWD:直近で新しい製品やシリーズのローンチする予定は?
クルーガー:最近発表したのは“チルド ロウ(Chilled Raw)“という“アセテート リニュー“素材の新コンセプト。従来の製造工程の常識を破ることにより、アセテートフレームのカテゴリーにおける斬新なルックと言えるような、切りっぱなしのエッジとマットな質感が際立つフレームを作り出した。切削の痕跡や不完全さを残す工程が生み出す独特なスタイルによって一つ一つのフレームが唯一無二になり、どのように作られたのかを物語っているのが特徴だ。まずは彫刻的かつボリュームのあるサングラスを発表したが、今では新しいデザイン要素の一つとして適した他のフレームに取り入れることができるようになった。ステンレススチールのフレームと、アセテートや“マイロン“のディテールを組み合わせたハイブリッドな構造は、「マイキータ」のデザインアプローチの大部分を占めているが、“チルド ロウ“はそんな象徴的なスタイルをさらに拡張する可能性を秘めている。もちろん、他にも新素材やエキサイティングなコラボレーションに取り組んでいるので、楽しみにしていてほしい。