更年期の女性のための「骨粗しょう症」にならない生活習慣とは?
骨粗しょう症を予防する! 運動・睡眠などの生活習慣
編集部: 骨粗しょう症を予防できる運動はありますか? 安部さん: 物理的な刺激が加わると骨の強さが増すため、水泳や自転車よりウォーキングが効果的です。立ったままかかとを下す、片足で立つなどの運動は、何かにつかまるなど転倒に注意して行ってください。筋肉を動かすことで骨まで一緒に鍛えられる筋トレも有用です。 編集部: 日常生活で気を付けることはありますか? 安部さん: 十分な睡眠をとることを心がけましょう。大人でも睡眠中に成長ホルモンは分泌され、骨や筋肉の成長、生命維持に大切な役割を果たすため、質の良い睡眠が必要です。また、日光浴をするとビタミンDが体内で合成され、骨の健康に役立ちます。そして、定期的な検査を受けて病気の早期発見や治療が大切です。 編集部: 骨の検査はどのようなものですか? 安部さん: 外からは骨の状態がわからず自覚症状もないので、骨密度の検査を受けるとよいでしょう。40~70歳の5歳きざみで女性が受けられる骨粗しょう症検診があります。検診は各自治体によって異なり、男性が受けられる場合もあります。 主な検査の種類は以下のものです。 ・骨塩定量 DXA(デキサ):X線を用いて背骨、足の付け根、手首の骨などで測定する MD(エムディー):X線を用いて手のひらを置いて測定する 超音波:超音波を使用するためX線被爆がない、かかとやすねの骨で測定する ・血液や尿検査 骨の状態を調べる 腰や背中に痛みがある、曲がってきた、身長が低くなってきたなど症状があれば医療機関を受診しましょう。 編集部: 病気になるとどのような治療が行われますか? 安部さん: 内服や注射などの薬物療法が主な方法で、ほかにも運動、食事療法が行われます。整形外科、内分泌や代謝に関わる内科、婦人科などで治療が行われます。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 安部さん: 骨粗しょう症の予防対策は、更年期の今から取り組むことが大切です。毎日の生活習慣を見直して、健康に過ごすようにしましょう。