文系だったらITスキルは必要ないのか? 「市場価値が高い人」が身につけている素養
何をどこまで知っておけば大丈夫か、ラインを明確に提示する
では、ビジネスパーソンはどこまでのスキルや素養を身につけておく必要があるのか。当然のように使いこなすべきものとして、業務に必要なデジタルツールに関するスキル、具体的には、電子メール、スプレッドシート、オンライン会議ツール、オンラインドキュメント共有といった、「基本のキ」とも言えるスキルがあります。 そのうえで、2024年現在、「基本的な原理も含め、知らないとまずい(Mustな)」テクノロジーあるいはテクノロジー関連領域としては以下があります。 ● AI、生成AI、プロンプトエンジニアリング(プロンプトの適切な与え方) ● クリティカル・シンキング、テクノベート・シンキング ● DX(デジタルトランスフォーメーション)、クラウド ● アルゴリズム、データ構造、要件定義、要求定義 これらはその基本を知っているのといないのでは、ビジネスパーソンとして大きな差が生じるものです。 「知っておくに越したことがない(Nice to Have)」テクノロジー領域としては、次があります。専門家や特定の業界の人、あるいは起業家にとってはMustなものもありますが、多くのビジネスパーソンにとっては「現時点ではある程度まで理解しておけばいい」「ユーザーとして使いこなせればいい(大きな使用ミスをしなければいい)」テクノロジーです。 ● ブロックチェーン、Web3.0、メタバース、デザイン・シンキング ● フィンテック、オートテック、ヘルステック、エドテック等の「XTECH」 ただ、数年後にはMustのテクノロジーに代わる可能性のあるものも、少なからず存在します。メタバース(それと連関してのVR[仮想現実]やAR[拡張現実])などはその可能性が高そうです。常に情報はアップデートすることが望ましいでしょう。
グロービス経営大学院