群集に車が突っ込んだ現場＝米南部ニューオーリンズで2025年1月1日、AP

　米南部ルイジアナ州ニューオーリンズ中心部で1日未明、車が次々に人をはねて40人超が死傷した事件で、米連邦捜査局（FBI）は死亡した容疑者の車から過激派組織「イスラム国」（IS）の旗が見つかったと発表した。捜査当局は「テロ行為」とみなし、協力者がいる可能性も含めて捜査を進めている。 【写真まとめ】車が突っ込んだ現場付近の様子 　FBIによると、車を運転していたのは南部テキサス州のシャムスディーン・ジャバー容疑者（42）。容疑者が運転していたピックアップトラックは借りたものとみられ、ISの旗のほか爆発物のようなものが残されていた。また現場となった繁華街でも爆発物のようなものが見つかった。 　FBI捜査官は記者会見で、「（容疑者が）単独で実行したとは思っていない」との見方を示した。車の入手経路などを調べている。容疑者は米陸軍に所属していたことがあるという。 　事件は1日午前3時15分ごろ発生した。ピックアップトラックがスピードを落とすことなく人々をはねて10人が死亡、少なくとも35人が負傷した。容疑者は構造物に衝突後に車内から発砲し、応戦した警察官によって制圧された。 　ニューオーリンズはジャズ発祥の地として知られる。現場は米有数の観光名所「フレンチクオーター」で飲食店などが並ぶバーボン通り。新年を迎えて多くの人々が集まっていたと報じられている。【ニューヨーク八田浩輔】