美容・医療にカラオケも…RIZAP瀬戸社長、chocoZAPサービス過多に言及 トレーナー大幅増員は「無人か有人かのゼロイチではない」
◆医療連携も含めた生活に最適なソリューションへ RIZAPとミックスさせて一心同体なサービスにも
――chocoZAPとの連携でRIZAP入会者も増加しています。chocoZAPとの連動や、RIZAPの課題について教えてください。 【瀬戸社長】 chocoZAP会員の運動ライト層の方々のなかには、フィットネスジム通いをしていく中で、RIZAPのパーソナルトレーニングを必要とされる方も多くいらっしゃいます。そのときに、RIZAPの店舗ではなく、chocoZAPでそのままトレーニングを受けたいというニーズがあります。それに応えるのは、お客様満足度が間違いなく上がり、我々にとって効率的でもあります。お客様の数は圧倒的にchocoZAPが多いのですが、そのエントリーから先を目指す方が増え、RIZAPとミックスさせて一心同体になるサービスのスムーズな流れができています。 ――chocoZAPは、健康社会のインフラ化に寄与し、ウィルビーイングのプラットフォームへ進化することを掲げています。具体的には、どのような構想を練っているのでしょうか。 【瀬戸社長】 我々だけで閉じたものではなく、外部と連携していきます。たとえば、体重や体組成、ヘルスウォッチ、睡眠、食事などのデータは点でしか捉えられませんが、chocoZAPでどんな運動をしたかというアクティビティデータとの連動で、アクションとの相関や因果関係を分析できます。また、CTやMRI検査から疾患が見つかった場合は、その方の生活ログからの分析で何らかの因果関係が掴めていくこともあるわけです。そうした医療連携も含めたソリューションとなることで、重症化予防や生活習慣の改善の提案もできるようになります。これからいろいろな外部の医療機関との連携を進めていくことで、さまざまなデータを組み合わせながら、最適なソリューションを提案していきます。 ――「睡眠」や「食事」と運動の相関や因果関係の共同研究を東京医科大学と行っています。研究結果のフィードバックや、今後のこうした医療機関との共同研究については、どのように考えていますでしょうか? 【瀬戸社長】 データ解析から導き出された結果を、アプリのAIアドバイザーが自動的にお客様へ提案するものもあれば、トレーナーがその情報をもとに最適な運動を指導することもできます。解決策をトレーナーに同期づけることで、アプリと連動しながら人がブーストさせていくことも考えられます。外部機関との共同研究はいままさに広めていますが、引き合いが多くあります。我々のデータとの連携から、たとえば疾病の重症化予防や認知機能の領域など、いろいろな因果関係の研究ができると考えています。 ――医療機関との提携強化は社会にどのような影響をもたらすのでしょうか? 【瀬戸社長】 いままでのように病気が見つかってから病院に行くのではなくて、予防医療の観点で事前の行動を変えていくことで、大事に至らずに適切な治療が受けられるようになることがあります。医療連携でさまざまな予防措置を効果的に取ることは、社会としての維持コストを減らしていくことにもつながります。