入居者のための食堂、昼・夕食500円、朝食はなんと100円! 「トーコーキッチン」開店から9年目。入居者希望増、書籍化など、さらにすごいことになってた!
日替わり定食500円。この日はプルコギ定食でした。ご飯は白米と五穀米から選べます。特に豚汁が美味!
食堂を利用できるのは、東郊住宅社が管理している賃貸物件の入居者およそ3000人、物件オーナー約200人、関係協力者、同社社員など。借りている自分の部屋のカードキーで食堂に入るシステムで、鍵の保有者と同行すれば家族や友人も一緒に入店できます。部屋探し中の人も食堂の利用体験ができるほか、近隣に暮らす人も興味があれば1度は利用することが可能だそうです。 「ここを立ち上げたきっかけは、新たに一人暮らしを始める学生さんのご家族から聞こえてきた、食事に対する心配の声でした」と当時を振り返る東郊住宅社社長の池田峰さん。「初めての一人暮らし。偏らずにしっかり栄養をとれる食生活が送れるのか」という親心に対し、そうした心配や不安を入居者サービスの一つとして解決できないかと考え始めたことが第一歩だったそうです。 トーコーキッチンをつくるに至った経緯や思い、その後の影響、食堂での日常風景については、当サイトの記事(「入居者のための食堂」が魅力的すぎ!朝食100円、昼食・夕食が500円で食べられるワケ(2017年1月25日掲載))に詳しいので、ぜひご参照を。 トーコーキッチンの魅力的な仕組みに、「自分の家の近くにもこうした入居者向け食堂があればいいのに」「こんな不動産屋さんがあるなんて、淵野辺ってすてきな街だな」などと、記事の反響も大きかったことを覚えています。
「おかげさまで入居率99%超に」。8カ月も前に入居予約が入るほど!
トーコーキッチンは、入居希望者や物件オーナー、賃貸不動産業界にとどまらず、マスコミや世の中からも数多くの注目を集めました。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、WEBマガジンなど100を超えるメディアで紹介されたことがあり、目にした人も多いのではないでしょうか。 立ち上げから丸8年がたち、この間にどんな反響や変化が起こったのか、池田さんに聞きました。 「トーコーキッチンの存在が物件選びの1つの動機となって、入居希望者が増え、おかげさまで今では入居率が99%を超えるまでになりました」と池田さん。 2018年時点の神奈川県の空室率が20.1%(※1)=入居率79.9%という数字から考えると、驚異的な高さです。 ※1:公益社団法人全国賃貸住宅経営者協会連合会「民間賃貸住宅(共同住宅)戸数及び空き戸数並びに空き室率の推計」(2018年算出)より