コロナ禍で閉店も同じ場所で再挑戦 料理と家具でもてなすレストラン
新型コロナウイルス禍で閉店した跡地の内装を生かしつつ、新しいコンテンツを導入し、リベンジに挑むフランスで修行したシェフがいる。今回は彼のキャリアと、新しいステージとなる「STELLAR WORKS Restaurant(ステラワークス レストラン)」にスポットを当てる。 【関連画像】入江シェフが提案するスパイスが効いた地中海料理を代表する一皿「但馬牛の炭火焼き カタルーニャディップ」。ディップも濃厚でうまい 場所は東京・北青山、赤坂御所のすぐ隣に位置する。東京メトロ銀座線・半蔵門線、都営大江戸線の青山一丁目駅の出口0に直結する青山ビルディングの2階だ。 STELLAR WORKS Restaurantは、世界各地の高級ホテルに採用されている家具ブランド「STELLAR WORKS」の商品を展示するショールームを併設したレストランだ。店内はダイニングやバー、テラス、個室で構成され、100席以上ある。
座ったソファを購入できる。ショールームの新しい切り口
店内に置かれたソファやテーブルなどの家具、壁面に飾られた額縁アート、日本国内に1台しかないPH(ポール・ヘニングセン)グランドピアノのヴィンテージモデルに至るまで、全てが購入可能だ。お客さんは料理やお酒を楽しみながら、店内にある椅子やソファに座り、気に入れば即座に購入できる。 お客さんが飲食するため、商品が汚れるリスクもある。しかし、通常のショールームよりもリアルな生活と重ね合わせられるので、購買欲もより高まるだろう。事実、飾られた額縁アート下に、売約済みを表す“フォークシール”が早速貼られていた。
ミシュラン2つ星レストラン出身シェフが提供
食事はフレンチの名店「ピエール・ガニェール・ア・東京」で初代日本人料理長を務め、同店をミシュラン2つ星に導いた実力派、入江誠シェフによる地中海料理が提供される。 まずはアペタイザー(前菜)として、「からすみバタートースト 2個」(1200円、以下、価格は全て税込み)を。からすみといえばボラの卵巣を塩漬けにし、乾燥させた珍味だが、バタートーストとの相性も良く、何個でもペロリと食べられそうだ。 続いては、見た目が鮮やかな「ホタテ貝と塩レモンのリゾット」(2800円)。サフランをベースに塩レモンで仕上げている。上には、表面をあぶった絶品ホタテを乗せた逸品だ。 ピッツァも本格派で、入江氏のイチ押しが「炭火豚のホップピッツァ」(2200円)。ホップの苦みを効かせたソースと香ばしく焼かれた炭火豚のうま味が広がる。仕上げに「江戸前ハーブ」と呼ばれるハーブがたっぷりと添えられる。