今の、香港の醍醐味を存分に味わいたい! ノスタルジックかつモダンな、地元でも人気のスポットとは。
アップデートされた今の香港で訪れたいのは、ジャンルにかかわらず、洗練されたスポットだ。 【画像】もっと画像を見る(19枚) 香港の魅力に触れる全3回の記事。第2回は伝統とモダンを掛け合わせた独特の雰囲気のなかで、料理や作品をたっぷり楽しめる地元でも人気の店や施設を紹介する。
モダンチャイニーズの名店「Mott 32」
香港の金融の中心地であり、近代的な高層ビルが立ち並ぶ中環(セントラル)。この場所に店を構えるモダンチャイニーズの名店が「Mott 32」だ。 地下への階段を下りた先に広がっているのは、ニューヨークのインダストリアルなスタイルと伝統的な中国文化を融合した、今の香港を凝縮したかのような空間。 店そのものを臨場感たっぷりに楽しめるひらけた空間があれば、バーカウンターや隠れ家のような個室もあり、さまざまなシチュエーションに対応してくれる使い勝手の良さも人気の理由。 総料理長のリー・マン・シンは、かつて著名人や政府関係者などVIPのために料理を提供していたり、マンダリン オリエンタル 香港の料理長としてミシュランの星を獲得するなど華々しい経歴をもつ凄腕シェフ。地元の広東をはじめ、上海、北京など伝統的な中国料理をベースに、西洋料理の技術とエレガントな盛り付けを組み合わせたメニューで訪れた人々を魅了する。 ドリンクは革新的なカクテルをはじめ、ワイン、日本酒、古酒など多彩で、料理とのユニークなペアリングを楽しめる。この店ならではの思いもよらない組み合わせに酔いしれたい。
遊び心にあふれたコンセプチュアルなレストラン「VOYNICH」
ハイブランドのショップや大型ショッピングモールが立ち並ぶカントンロードのなかでも最大級の規模を誇り、およそ700軒のショップやレストランなどが軒を連ねるのがハーバーシティだ。その一角にたたずむ「VOYNICH」は、遊び心にあふれたコンセプチュアルなレストラン。 スパイ映画のキングスマンにインスピレーションを得たエージェントサービスという設定で、隠し扉のような入り口から中に入ると、個性あるスタイリッシュな空間が次々と目の前に現れる。 例えば、ラウンジエリアの「The Room of Curiosity」は、エージェントがコレクターであることをイメージし、バーカウンターの下には昆虫の標本が並ぶ。ダイニングエリアの「The Bespoke Wardrobe」と「The Room of Wisdom」の内装は、007シリーズのジェームズ・ボンドが乗るアストンマーティン「DB5」から着想を得たもので、バックミラーとタイヤが照明として使われているなど、すべての空間はディテールまで趣向を凝らしたものになっている。「VOYNICH」を訪れたら、ぜひ部屋の隅々までチェックしたい。 メニューは広東料理が中心だが、伝統を重んじるだけのスタイルではない。見た目や味わい、盛り付けなどに現代的なアレンジが加えられた料理も多く、提供された瞬間、そして、口に入れた瞬間に心が高鳴るメニューがそろっている。 エージェントになった気分で絶品料理を満喫したい。