【第3回WUBS】高麗大学校(韓国)は日韓大学王者対決の借りを返せるか【リバイバル記事】【バスケ】
※この記事はWUBS2024開催が発表となった今年4月に月刊バスケットボールWEBで掲載した内容です。 一般社団法人関東大学バスケットボール連盟が創立100周年を迎える今年、ワールドユニバーシティバスケットボールシリーズ(世界大学バスケットボール選手権=WUBS)に、国内大学の有望選手を集めた日本学生選抜の参加が決まった。昨年の第2回WUBSでも、初代チャンピオンのアテネオ・デ・マニラ大とのエキジビションで同様のチームが登場したが、今年は他の7チームとともに王座を競うことになる。 昨夏の第2回WUBS(Sun Chlorella presents World University Basketball Series=世界大学バスケットボール選手権)に韓国の大学王者として初めて出場した高麗大学校は、初戦でラドフォード大(アメリカ)に63-100と敗れた後、東海大との日韓王者対決となった5-8位決定戦も50-59で落とし、7-8位決定戦でシドニー大から84-69で初勝利を挙げて1勝2敗の7位という成績で帰国した。この結果は不本意だったに違いない。 しかし高麗大は、その後韓国の大学リーグであるUリーグ2023では前年に続く連覇を達成。9月に行われたUリーグ2023プレーオフで再び韓国の王者として第3回WUBSへの出場権を得た。また、新チームは3月19日に開幕したUリーグ2024を戦っている最中だが、3月中の2位試合は漢陽大学校との初戦が81-51、明知大学校との第2戦が96-55の勝利。昨シーズンの勢いはまったく変わっていない。はたしてどのようなチームなのだろうか。第2回WUBSとUリーグ2023を振り返りながら、特徴を紹介してみたい。
2023年のU19韓国代表が4人在籍する韓国大学界の王者
まずはUリーグ2023だが、レギュラーシーズンは13勝1敗で、祥明大学校との最終戦に67-68で敗れるまで開幕から全試合を2桁点差で制していた。平均得点84.6でも2位以下を9.1点以上引き離すなど、群を抜く強さであり、レギュラーシーズンの上位8チームで王座を競うプレーオフではクォーターファイナルで慶熙大学校を90-73、セミファイナルで檀国大学校を79-64で下してファイナルに進出すると、最後は延世大とのライバル対決60-57で制して連覇を達成してた。 第2回WUBSでは、主力の上級生ムン ジョンヒュン(F/194cm)とシン ジュヨン(C/201cm)が出場していなかったことでUリーグとは異なる戦い方だったのは間違いないだろう。両者は、ラドフォード大との一戦で13得点を挙げたパク ムービン(G/184cm)とともに、帰国後KBLドラフト1巡目で指名を受けて現在はプロで活躍しているタレントだ(一方でラドフォード大は完全にオフシーズンの来日しており、東海大もキャプテン黒川虎徹がワールドユニバーシティゲームスからの帰国直後など、それぞれに異なる事情を抱えていたので、これを成績に対する言い訳と考えるべきではないだろう)。 ムン、シン、パクが抜けた高麗大は、高確率の3Pショットが魅力のキム テフン(G/190cm)がキャプテンを務め、パク ジュンヒョン(F/190cm)が副キャプテン。17人のメンバーには昨年WUBS経験者も多く残っており、そのうちの一人であるムン ヨヒョン(G/180cm)と新メンバー3人がFIBA U19ワールドカップ2023に出場した韓国代表という強力な顔ぶれだ。ちなみにキム テフンもFIBA U19ワールドカップ2021で韓国代表として活躍した経歴を持っている。