【災害時にも美味しいしいごはん】耐熱性ポリ袋があれば誰でもできる! 究極の防災食「お湯ポチャレシピ」
「何をどれだけ備蓄すれば?と悩む前に、身につけてほしいのは温かいものを食べるスキル。保管場所や備蓄量に悩むこともなく、アレンジは無限です」と言うのは、防災士であり災害食専門員でもある今泉マユ子さん。食材を耐熱性ポリ袋に入れて湯せんするだけでおいしい料理ができる究極の災害食=「お湯ポチャレシピ」を教えてもらった。
災害時も温かいものが食べられる! 湯せん調理の「お湯ポチャレシピ」
温かい食べ物を口にしてホッとするのは、誰しもがわかる感覚。災害という非常時であればなおさらだ。 「水、食べ物、カセットコンロ&カセットガスボンベ。これだけあればガスが止まったり停電したりしても、温かいものが食べられます」と今泉マユ子さん。 「私が提案するのは、高密度ポリエチレン袋に食材を入れて湯せんする調理法。『パッククッキング』という呼び方を聞いたことがあるでしょうか? それと同じなのですが、お湯にポチャッとつけておくだけでできるので、より親しみやすく『お湯ポチャ』と名づけました」(今泉マユ子さん) 今泉さんが提案する「お湯ポチャレシピ」は、オムライスやスパゲティなどの主食系から肉じゃがなどのおかず系、さらには味噌汁などの汁物系までバラエティ豊か。「本当にただ湯せんするだけでできるの?」と驚くようなものがたくさんある。 「揚げたり焼いたりといった調理はできないため、どうしても似た感じにはなってしまいますが、それでも食材や味つけを替えれば本当に多くのレシピができます。 私は過去に脚を骨折して、1カ月間キッチンに立てないことがあったのですが、その1カ月間はお湯ポチャレシピだけで、バラエティ豊かなおいしい食事を楽しめました」 災害時にお湯ポチャ調理が適している理由は3つ。 「まず湯せん用の水も鍋も汚れないため、湯せん用の水は繰り返し使えます。水は蒸発するのでつぎ足す必要はありますが、洗い物をするより断然量が少なくてすみます。 次に、調理はポリ袋で完結するので、それを広げて器にかぶせればそのまま食べることができます。器が汚れないので洗い物も出ません。 そして、お湯ポチャはポリ袋ごとに分けて調理できるので、人によって好き嫌いやアレルギーなどがある場合も対応しやすい。ひとつの鍋で同時にいくつも調理できるのもガスや水の節約になります」