小祝さくらが逃げ切って今季2勝目! 「アース・モンダミンカップ」の最終日をプロがレポート
「アース・モンダミンカップ」の最終日、2位に6打差の独走態勢から逃げ切った小祝さくらが今季2勝目を飾った。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届け。 小祝さくらのアイアン連続写真はこちらから
悪天候の影響でサスペンデッドが続き予備日に設定された月曜日に最終ラウンドを行う長丁場となり、気温は31.5度を記録。雨上がりの蒸し暑さもあり、選手たちの体力を奪う天候となりました。 2日間に渡って消化した第3ラウンドを65で終え、2位に6打差を持ってスタートした小祝さくら選手は、前半からショットが乱れ3番でボギーが先行します。前半を1オーバーで耐える展開に安田祐香、藤田さいき、高橋彩華選手たちがスコアを伸ばし一時2打差まで詰め寄ります。 しかし後半は14番のパー5で4メートル、15番では15メートルを決め連続バーディで後続を引き離し勝負を決めたかと思えましたが、17番パー4のティーショットを池のある右に曲げレッドペナルティエリアにボールは消えます。 ところが運も味方したのかボールは池のわずか50センチほど手前の比較的平らで長くないラフに止まり、そこをボギーでしのぐと18番パー5でラフからの3打目を2メートルに寄せバーディで締めくくりました。 「(無観客試合の)コロナのときを思い出す感じでしたが、月曜日なのに来てくれたファンがたくさんいて最終ラウンドまで開催してくれたことにもうれしく思います」と優勝会見は始まりました。
耐える展開のゴルフを続けながら「14、15番のバーディが大きかった」と話し、右に曲げた17番も「池に入っただろうから何とかボギーで耐えるしかないと歩いて行くと、打てる場所にあったので本当にラッキーだった」と振り返りました。 会見では「朝の練習場では調子は悪くなかった」ところから、前半に乱れたショットを何とか修正しようと試行錯誤していたと言います。しかし実際にプレーを見ていても、修正ポイントを意識した素振りをする様子もなかったので聞いてみると「毎ショット、今のはこうなっていたと考えながら修正点を考えていました」と答え、具体的にはフォローの抜ける位置や切り返しのタイミングなど変えながらプレーしていたと教えてくれました。 何度もつかまった80ミリに設定された長いラフからのショットをアイアンでは開いてカットに打ち「軌道を変えて抜けやすく」と高い対応力を発揮し、「100ヤード以内のウェッジが良かったから助かった」と持てる技術と集中力を総動員して逃げ切った勝利となりました。