「50歳から筋トレ開始」の59歳がコンテスト世界2位 人工股関節の手術を経て「これまで以上に頑張れる」と飛躍
12月17日(火)~19日(木)、東京・有明コロシアムで開催された『IFBB世界フィットネス選手権&男子ワールドカップ』。17日(火)に行われたウーマンズフィジークで、一般163cm以下級で2位、マスターズクラスで4位に輝いたのは、人工股関節の手術を経て競技復帰し、今年の日本女子フィジーク選手権でファイナリストに返り咲いた(8位)、宮田みゆき(みやた・みゆき/59)選手。復活の年に世界の舞台でも輝きを見せた宮田選手はステージ後、「信じられない」と驚きを隠せない様子だった。 【写真】人工股関節手術から復活…宮田みゆき選手のバキバキな脚
「本当にびっくりです!予選通過すら厳しいと思っていたので、ちょっと信じられないです。今年(2024年)の日本選手権で一緒に並んだトップ選手ばかりでしたし、そこにプラス世界の選手たちが加わって……とにかく自分のベストを尽くそうと必死でした」 宮田選手は50歳から筋トレを始め、2021年の日本女子フィジーク選手権で3位入賞と日本トップの女子フィジーク選手として活躍していた。だがその大会後、痛めていた股関節の手術で人工股関節を入れる決意をした。「もともと股関節のかぶり(※)が浅く、骨が擦れて痛んでいました。年々その症状が出てきたんです」と話した。 ※骨盤の臼蓋(寛骨臼)と呼ばれる骨盤側のくぼみと、大腿骨の球状の頭部(大腿骨頭)がどの程度覆われているか だが手術を経て、2024年シーズンに復帰を決意。そこでファイナリスト12名入りに返り咲き8位となった。 「これまでは痛みが出ていたのですが、手術後、痛みが全くなかったんです。『これで今まで以上に脚トレを頑張れる!』とトレーニングに励んで、脚を成長させることができたかなと思います。『手術前より、手術後の方が良くなったね』とまで言われました」 競技復帰のシーズンに世界2位にまで躍進を遂げた宮田選手。世界の舞台で身体が評価されたことにより、自信がついたと話す。 「みなさんと比べると、全然私は線が細いなという感覚があったのですが、このような評価を頂けたということは、脚のカットなど何か認めてもらえた部分があるのかなと。もっと飛躍できるなと思いました。『明日はオフ』ではなくて『明日からがスタート』ですね」
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中原義史