ルノーCEO、F1エンジン開発プロジェクト終了は「自前で作る旨味がなくなったから」? 決断の理由を説明
『日曜に勝ち、月曜にクルマを売る』のはもう無理?
F1は長い間、エンジンマニュファクチャラーにとって貴重なマーケティングツールであった。F1での成功がショールームでの販売につながることを期待してきたのだ。 しかし、デ・メオCEOは、人々が自動車ブランドから異なるものを連想するようになった今、F1とロードカーの結びつきは曖昧になっていると指摘する。 例えばアストンマーティンが成功すれば、PUメーカーのメルセデスではなくアストンマーティンの市販車販売台数の増加をもたらすはずだ。それはマクラーレンでも同様だ。 デ・メオCEOは、エンジンを自前で作ることの価値はもうなくなってしまったと明言している。 「スポンサーはチームのために来るのであって、エンジンのために来るのではない」 「パートナーはマクラーレンと契約するのであって、メルセデスと契約するわけではない。F1の大衆は変わった。若者や女性を含むようになった。この新しい顧客層は、このスポーツに対して異なる解釈を持っている」 「我々はドライバー、カラー、ブランドをサポートする。エンジンではない。アルピーヌはランキングを考えると、ボーナスを失っている。スポンサーは少ない。我々には穴があるんだ。アルピーヌは儲けなければならない」 彼はまた、フランスのスーパーチームを作るという夢は、国がそれを支持しなかったため、結局失敗に終わったと語った。 「私はフランスのチーム、フランスのフェラーリを作りたかった。ふたりのフランス人ドライバーをバケットシートに座らせたんだ」 「私と一緒にA524をじっくり見てみよう。フランスのスポンサーはない。一社もね!」 「私は何度もドアをノックしたが、無駄だったんだ……」 ルノーとアルピーヌは、これまでF1エンジンプロジェクトに携わっていたスタッフの雇用を保証しているが、デ・メオCEOは、全員が別の仕事に就くことを望んでいるわけではないことを認めている。 F1に留まりたいと考えている者たちについては、すでにライバルが彼らを引き抜こうと接触してきていることを明かした。 「F1エンジンを作るというアイデアに前向きに突き動かされている人たちがいるのなら、彼ら自身の異動は問題ないだろう」 「フェラーリのフレデリック・バスール(チーム代表)が我々に電話してきて、我々の会社から何人か出してくれないかと頼んできたんだ。彼らが移籍後にガーデニング休暇をしなくても良いようにね。OKだ。仲間を牢獄に入れるようなことはしないよ」 また、ルノーがF1エンジンプロジェクトを終了させるのは、チームを売りに出すための重要なステップだと噂されていた。 これは繰り返し否定されてきたことであり、デ・メオCEOはそれを実行する意味がない理由を再び説明した。F1ブームでチームの価値が急騰し続けている今、売却する理由はないと彼は言う。 「私は15日おきに、F1への参入を望む金融業者や変わり者から電話を受ける。彼らは、2026年以降はもっと参入にコストがかかることを知っている」 「今日、10億ポンドでチームを買収しても、2年後には倍の値段で転売されるだろう。ここは投機家だらけだ。私は50回断っている。チームの価値はすぐに30億ドルから50億ドルになる。私は売るつもりはない。バカではないからね」 「F1に参戦することはアルピーヌ・ブランドにとって不可欠だ。我々はクローズドなクラブにいる。クルマ好きの間で、ブランドの信頼性を高めることになる。お金は必要ない」
Jonathan Noble