投資額最大375億円・年産能力3000トン…日本触媒、車載電池電解質製造で新工場
日本触媒は福岡県に用地を取得し、リチウムイオン電池(LiB)用電解質向けリチウムビスイミド(LiFSI)「イオネル」の工場を新設する。投資額は最大375億円で、2028年7月の稼働を目指す。新工場のイオネルの生産能力は年3000トンで、これにより国内の供給能力は現状比11倍に高まる。安定供給体制を整備し、国内の蓄電池市場のサプライチェーン(供給網)強化に貢献する。 新工場の年産能力3000トンを電解質として100%使用した場合、LiB容量は2140万キロワット時になり、電気自動車(EV)21万台分に相当する。 日本触媒は中国のLiFSI製造会社に出資している。イオネルとは異なる製品だが、年1200トンの生産能力の一部について販売権を持っている。