『初優勝に最も近い男』清水大成、今度こそ、の雰囲気漂う2位浮上「全体的に、いい感じできている」【カシオワールドオープン】
◇22日 男子ゴルフ カシオワールドオープン第2日(高知県芸西村、Kochi黒潮CC) ツアー未勝利の清水大成(25)=ロピア=が1イーグル、5バーディーの65で回って通算12アンダーにし、前日の9位から首位まで1打差の2位に上がった。石川遼(33)=カシオ=は3つ伸ばして通算10アンダーにしたが、2位から4位に後退した。前日首位だった河本力(24)=大和証券=も4位。韓国の33歳、宋永漢(ソン・ヨンハン)が7つ伸ばし、通算13アンダーでトップを奪った。 ツアー4季目で、初優勝に最も近い男と言われながらチャンスを逃し続けている清水が、今度こそ、の雰囲気を漂わせている。「全体的に、いい感じできている。特にショットがいい」という言葉通り、伸ばしたホールのほとんどはショット力で奪った。12番パー4では、残り150ヤードを9番アイアンで直接カップインさせるイーグルも記録した。 今季は前週まで19戦してトップ10入りが7回と、安定感を見せつけている。最終日を首位で迎えたのは2度。だが、勝負どころでミスが出る傾向があり、優勝カップに手が届かない。日大時代の同期で親友の桂川有人(国際スポーツ振興協会)が春の日本・欧州両ツアー共催大会で勝ち、華々しく欧州ツアーに転出した。清水自身も海外志向が強く、今年は米ツアー出場予選会挑戦を考えていたが、資格を得られなかった。 そんな悔しさを晴らす好機が到来。前週はゴルフの調子がいまひとつだったが、今大会前日に「シンプルに考えてみよう」と思い立ったところ、気持ちが楽になって好転するようになった。ドライバーの飛距離300ヤード超だけに、左右のOBがほとんど気にならず、伸び伸びと打っていけるコースは、清水向きだ。 第2日はピン位置が厳しい位置に切られ、上位のスコアが予想より伸びなかったことも幸運だった。「今はストレスなく打てる。1日5アンダーくらいと思っていたが、今日はイーグルもあって、それより伸ばせた。明日は…やっぱり5つ取れたらいいんじゃないかな」。欲を出すのはまだ早い、と言いたそうだった。
中日スポーツ