50年前の和式トイレが今も… 「行きたくない人多い」学校のトイレ問題改善へ、奈良県
全ての県立高校のトイレの和式便器を洋式にする「トイレピッカピカ5カ年計画」を進める奈良県の山下真知事が、生駒市上町の県立奈良北高校(全校生徒1055人)を訪れ、トイレの状況を視察した。 山下氏は県立高校のトイレ全367カ所のうち、96%が和式便器だったり老朽化が進んでいたりなど改善が必要だとして、令和10年度までの5年間で全てを洋式化すると発表。視察は事業を推進するにあたり現状を確かめようと実施した。 奈良北高校では、前身の北大和高校が開校した当時の約50年前の和式トイレが多く残り、ドアも鍵がしまりにくいなど老朽化している。トイレを見た山下氏は「これほど古いタイプの便器は、今はあまり見ないですね」と驚いた様子をみせた。 懇談で3年の中野龍登さん(17)は「行きたくないという人も多い。掃除でどうにかなる問題ではない」と訴え、山下氏は「実際見るとインパクトがあった。トイレを我慢する生徒がいてもおかしくない。家の感覚で使えるようにしたい」と述べた。