西武が5位転落も新外国人のダーモディが5回無失点…196センチ左腕は救世主になれるのか?
またもオリックスに苦杯をなめさせられた。京セラドーム大阪で喫した4月20日からの3連敗に続いて、舞台を本拠地メットライフドームに変えた3日の7回戦も3-6で落とした西武の借金は「2」に増え、オリックスに抜かれて5位に後退した。 西武打線は開幕2戦目で白星を献上したオリックスの2年目左腕、19歳の宮城大弥に6回までわずか1安打に封じ込められた。投げては救援陣が2本の3ランを浴びた。1点差に迫った直後の8回二死二、三塁では、9番・宗佑磨が放った強烈なライナーにセンターの金子侑司がダイビングキャッチを試みるも届かず、ランニングホームランとなって万事休した。 それでも10月まで続く長丁場のペナントレースを見すえれば、悪い面ばかりが出たわけではない。来日初先発を果たした新外国人左腕、マット・ダーモディ(30)が毎回走者を許しながらも5回を無失点に抑える粘りのピッチングで試合を作ったからだ。 「今日は何よりも、日本のファンの前で投げられる機会をもらって興奮したよ。2回までは硬さがあったけど、それ以降はいい感覚になっていったかな」 口ひげをたくわえた身長196cm体重102kgの巨漢左腕が振り返ったように、立ち上がりは先頭の安達了一に147kmのストレートをいきなり痛打され、センター若林楽人の頭上を越された。二死後に4番・ロメロに四球を与えた一、三塁のピンチで快音を残した、5番・中川圭太のライナー性の打球はレフト栗山巧の真正面を突いた。 ブルージェイズに所属していた2017年にMLBでの対戦経験のある、6番・ジョーンズをフルカウントから歩かせた2回は、7番・頓宮裕真を129kmのチェンジアップで空振り三振に、8番・大城滉二を127kmのスライダーで三塁ゴロ併殺に打ち取った。 もっとも、緊張感から解放された後もオリックス打線に塁上をにぎわされた。3回は2番・吉田正尚と3番・杉本裕太郎に、4回は頓宮と大城にいずれも二死から連打されてピンチを招いた。5回は先頭の安達をカウント0-2と追い込みながら歩かせるも、吉田をセンターフライ、杉本を空振り三振、ロメロをショートゴロに打ち取った。