小泉家を見守ってきた庭の木とは?アンバサダーを務める「田中一村展」で小泉孝太郎がどうしても気になった作品は
奄美の豊かな自然を描いた、独特な画風で知られる田中一村(たなか・いっそん/1908-1977)。己の芸術を追求し、没後にその名が知れ渡った情熱的な芸術家です。 そんな一村の作品が一堂に会する大規模な回顧展が、東京・上野にある東京都美術館で開催中です。 【写真でチェック】早くも話題!不屈の画家・田中一村展で絶対見るべき作品は? 奄美の田中一村記念美術館が所蔵するコレクションをはじめ、近年発見された貴重な資料含めた250件を超える作品で、一村の全貌に迫ります。 本展覧会でチェックしておきたいおすすめ作品や、奄美の自然をモチーフとしたかわいらしいグッズをご紹介。さらに、アンバサダーを務める小泉孝太郎さんからのコメントもお届けします!
田中一村とは?
明治41年7月22日、栃木県にて、彫刻師の父のもとに生まれた田中一村(たなか・いっそん/1908-1977)。幼い頃から絵画の才能を示し、東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学しますが、2カ月で中退し独自の道を歩みます。同期には東山魁夷や橋本明治など、近代日本画を代表する画家たちがいました。 東京や千葉を転居しながら画風を磨き、昭和22年に「白い花」で青龍展に初入選。花鳥画の世界を探求し、数々の大作を生み出しますが、伝統的な美術界からの評価は得られず落選の憂き目に。昭和33年には、新たな可能性を求め、奄美大島へと渡ります。 大島紬の染色工として働きながら、奄美の豊かな自然を題材に数多くの作品を制作し、独自の画風を確立します。無名のまま奄美で没した一村が知られるようになったのは、1984年にNHK教育テレビ「日曜美術館」で取り上げられたことがきっかけです。 全国放送されるや大反響を呼び、全国での巡回展や単独展が開催され、2001年には奄美に田中一村記念美術館が設立されました。 本展は、奄美大島で描いた代表作である《不喰芋と蘇鐵》や《アダンの海辺》はもちろん、近年発見された初公開作品も多数展示され、一村の軌跡を辿ることができる機会です。