1位は群馬、2位宮崎、3位沖縄…下位に山梨、山形、富山 ロッテが調査したランキング…各地の食事が関係?
株式会社ロッテ(東京都新宿区)は、このほど全国の20~60代男女4700人を対象とした「噛む力(かむりょく)調査」の結果を発表しました。同調査によると、全国「噛む力」ランキングは前回調査の20位から大きく順位を上げた「群馬県」が1位となりました。 【調査結果】全国「噛む力」ランキング 調査は、2024年10月にインターネットで実施されました。なお、本ランキングは「噛むことに対する意識」「夕食時一口あたりの咀嚼回数」「噛むことの健康効果や食べ物の種類別の必要咀嚼回数への理解度」などの質問の回答を得点化し集計・ランキング化したといいます。 その結果、全国「噛む力」ランキングは、1位「群馬県」(偏差値75)、2位「宮崎県」(同74)、3位「沖縄県」(同69)という結果になりました。 この結果についてノンフィクション作家であり、県民性、都市生態学の第一人者の岩中祥史氏は「群馬県はコシが強く、なかには10センチなどというものもある幅広のうどん(水沢うどん、おきりこみ、ひもかわ)を根菜類とともに、普段から食べつけている影響でしょう」と推察。 さらに「沖縄には『ゆんたく』といって、ご近所どうし、旅人を迎えたとき一緒に飲み食いしながらおしゃべりに興じる独特の習慣があります。宮崎・鹿児島の両県は鶏肉や牛肉を生で食べる習慣があるのが、『噛む力』をはぐくむのに影響しているのかもしれません」とコメントしています。 2021年に実施した20~60代を対象にした調査と2022年に実施した子どもを持つ親を対象にした調査で1位となった「秋田県」(偏差値56)は、本ランキングでは12位となったものの、よく噛むことを「いつも意識している」「よく意識している」と回答した人が約半数の49%と「よく噛むことへの意識」においては1位という結果になり、「噛むこと」への意識の高さがうかがえました。 一方で、「噛む力」が最も低かったのは「富山県」(同35)で、「やわらかい食べ物」をよく食べている割合は同率3位、夕食時の一口あたりの噛む回数10回未満の割合も3位でした。 次に、食事の際に「よく噛むこと」への意識について調べたところ、全体の38.4%が「意識している」と回答。これを性年代別で比較すると、「20代」(47.1%)が最も多く、30~60代の平均36.3%よりも10ptも大きい結果となりました。 さらに、「よく噛むことを意識している」と回答した1807人にその理由を聞いたところ、「健康面において重要だと考えるため」(73.5%)、「ダイエットにおいて重要だと考えるため」(27.4%)などに回答が集まりました。 また、「かたい食べ物」を食べることが多い割合を年代別に見ると、「20代」(44.0%)、「30代」(36.7%)、「40代」(35.3%)、「50代」(35.1%)、「60代」(34.9%)という結果となり、若い世代ほど、「かたい食べ物」を食べることが多いことがわかりました。 さらに、「夕食時の一口あたりの噛む回数」について、「20回以上」と回答した人の割合でも「20代」(23.9%)が最も多く、次いで「30代」(20.3%)、「40代」(16.4%)、「50代」(15.2%)、「60代」(15.0%)という結果となり、咀嚼回数においても、若い世代ほどよく噛んでいることが見て取れました。 なお、2021年調査と比較すると、「よく噛むことを意識している」と回答した人は2021年の35.5%から2.9ptの増加となり、「夕食時の一口あたりの咀嚼回数」ついて、「20回以上」と回答した人は15.1%から3.1ptの増加となっています。 このような結果について岩中氏は、「3年前より『噛む力』が上がったのは、よく噛むことが健康やダイエット・美容に寄与する可能性があることに意識を向ける余裕が生まれたからでしょう。2021年はコロナ禍のさなかで、それどころではなかったはず。『噛む』という行為はそうした社会の動向と深く関わっている側面があるのかもしれません」とコメントしています。
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