キャリア、結婚、出産… 迷える30代。ミレニアル世代が「クォーターライフ・クライシス」から抜け出す道は?
人生の4分の1(=クォーター)が過ぎた20代後半~30代で、自分の生き方やライフステージに漠然とした不安や焦りを感じてしまう「クォーターライフ・クライシス」。SNSの発達で他者との比較が容易になった今日、30代を生きるミレニアル世代やその下の世代の多くがこの問題を抱えている。自分の人生を取り戻して、憂うつから抜け出す道は? 当事者である30代のライターが考察。UK版『ELLE』より。
想像していたのとは違った自分の30代
「赤ちゃんがお待ちしています」 友人のリリーからのメールが届く。私の週末は、30代の人たちにとっておなじみの展開になりそうだ。他の友人らがオールナイトのレイブに行く同じ日に、私は新生児と会う。新米ママになった友人へのプレゼントとしてペストリーの入ったトートバッグを持ち上げながら、これってなんて非現実的なんだろうと思いを巡らす。幼い頃はこんな風になるなんて想像もしていなかった。
“多くの人が2つの選択肢の間で板挟みになっている”
クリスマスから新年にかけて、世界が息をひそめながら再スタートを待つ時期を知っているだろう。35歳の私は今、まさにそんな感じだ。20代後半から30代の人々が、気楽な若者時代と迫りくる大人時代の間で閉じ込められている。これは、イギリス人コメディアンのアリ・ウッズが投稿したTikTok動画に要約されている。動画では30代で2つの異なる友人グループを持つことの混乱が描かれる。片方は家の頭金や赤ちゃんのエコー写真について話をし、もう片方は三角関係や、アヤワスカをやる、アルゼンチンに移住するなどドラマティックな人生の決断について話している。あるユーザーは彼の動画に「今までで一番共感した」とコメントしている。「30代は本当に波瀾万丈すぎる」 「私たちの多くが30歳になれば自分は人生で多くのことを達成しているだろう、と思っていました」と、ウッズはメールで語った。「しかし私をフォローしているほとんどの人にとって、そうはならなかった。多くの人が2つの選択肢の間で板挟みになっていると感じています。退屈そうだけど落ち着くか、怖い気もするけどそのまま成り行きに任せるのか」