キャリア、結婚、出産… 迷える30代。ミレニアル世代が「クォーターライフ・クライシス」から抜け出す道は?
「クオーターライフ・クライシス」を経験しているミレニアル世代
人生の4分の1(=クォーター)が過ぎた20代後半~30代で、自分の生き方やライフステージに漠然とした不安や焦りを感じてしまう「クォーターライフ・クライシス」。クリスマスシーズンから新年にかけてを憂うつに感じるのと同じように、ミレニアル世代のクオーターライフにも倦怠感が漂っている。若い自分とまだ見ぬ未来の間に挟まれて停滞している気分だ。「二日酔いでぼんやりしながらブランコに乗る幼児を眺めていると、頭が混乱する」と、同じく30代の独身の友人は言う。「この頃から、一部の友達とは距離が生まれる。とは言え、一生パーティーしてるのも虚しい気がしてしまう」
下の世代も同じことを感じている
こう感じているのはミレニアル世代だけではない。「私は1998年生まれだけど、部分的にそう感じる」と、LGBTQ+で人間関係の教育者のリアン・ヤウ(@polyphiliablog)は語る。彼女は自身をジレニアル世代、つまり私の世代とZ世代の間に生まれた世代とみなしている。「数少ないストレートの友人たちとの間に、明らかに隔たりを感じます。彼らは同棲、結婚、子どもと、人間関係のエスカレーターを登っている。生活やライフスタイルが違うために、共通点がどんどん少なくなっているのです」
友人たちとの間にずれを感じるのは普通のこと
ライフコーチのジェマ・パーリンのところには“人生のベルトコンベアにはまり込んでいるような気分”を味わいながら仲間が遠くに消えていくのを見ていると訴える20代後半から30代の女性たちがカウンセリングにやってくる。彼女は、周りとの間にある程度のずれを感じるのは普通だと指摘する。なぜなら、この時期は自分と友人たちの人生が本当の意味で乖離し始める可能性があるからだ。「みんなが同じように大学に行き、社会人になり、家を借りて新しい生活をスタートさせた。しかし、今ではそれぞれが違う経験をしている。たとえ同じロンドンに住んでいたとしても、子どもがいる友人たちとあなたとではまったく違う経験をしている可能性があります」 「どちらか一方の選択肢に寄らずに真ん中にいるのは、ある意味、より難しいと思います」とパーリンは付け加える。「人間は常に周りと同じものを求めています。そうすることで安心できるのです。中間地点にいると、自分がどの集団に属しているのかわからなくなり、混乱してしまいます」