「神秘的で謎に満ちた、慎み深いご一家」日本の皇室、フランスでの報道とは?
当時の様子を紹介した「東京ウィークエンダー」誌の記事によると、挙式後の記者会見で、雅子さまは天皇陛下から、皇室に入るにあたり、いろいろな心配や不安があるかもしれないけれど、「一生全力でお守りします」と言われたことを明かした。 だが夫のサポートだけでは不十分で、雅子さまは明らかに皇室での生活に適応できずにいた。男子の跡継ぎを出産しなくてはならないというプレッシャーがかかるなかで1999年、流産する。その2年後、愛子内親王が誕生したものの、問題は解決しなかった。日本の皇位継承権者は男子のみだからだ。これは将来の皇后にとってあまりに酷なことだった。2004年、当時皇太子だった天皇陛下は記者団に対し、雅子さまの体調には波があること、この10年間、皇室になじもうと懸命に努力してきたものの、自分が見たところでは、そのことに完全に疲れ切っていることを語った。同年7月、宮内庁は雅子さまがうつ病や不安神経症などの症状を伴う適応障害で、生活習慣の急激な変化に伴うものと診断されたと発表した(BBCニュース)。雅子さまは公務を休み、治療が開始され、「少量の薬」を処方された。 マスコミが「羽の折れた蝶」になぞらえた雅子さまは2019年10月22日に皇后陛下となった。近年、健康状態は改善されたように見えるが、公務は依然として散発的だ。昨年6月の英国公式訪問の際には、皇后のスケジュールの2日目に休日が急遽追加された。雅子さまの体調の不安定さの表れだろう。
反逆のプリンセス
雅子さまの「Masako」からアルファベット2文字取ると、タブロイド紙を賑わせたもうひとりの元皇族、「Mako」、すなわち眞子さんの名前になる。天皇陛下の姪である眞子さんは、2021年に平民の小室圭さんとの結婚を決め、世間を騒がせた。この結婚で眞子さんは元皇族となった。日本の現行法では、「平民と結婚した」皇族女性は皇室を離脱しなくてはならない。これまでの地位に「サヨナラ」を言った眞子さんは、結婚して皇室を離脱する皇族女性に通常与えられるおおよそ130万ドル(約1.4億円)相当の一時金の受け取りさえ拒否した。 彼女が頑なだったのは、3年前の苦い思い出があったからかもしれない。2018年、日本のマスコミは小室圭さんの母親が元婚約者の男性と争っていることを明らかにした。元婚約者は、母親に大金を貸したのに返済してもらえないことを非難していた。日本には皇族やその周辺に完璧さを求める文化があり、もめごとを嫌う。これに加えて小室圭さんのプライベートが微に入り細に入りチェックされ、高校時代にいじめをしたとか、髪の毛が長すぎるとか、マスコミはあれこれ書きたてた。あまりにも騒がれた小室圭さんは日本を離れ、米国で法律を学ぶようになり、眞子さんはPTSD(心的外傷後ストレス障害)にまでなった。日本のプリンセスは呪われているのだろか。 こうしてとうとう2021年、眞子さんと小室圭さんは結婚した。結婚に先立ち、眞子さまが家族に別れを告げるシーン(フランスの動画ニュースサイト)はとりわけ印象的だった。日本のテレビ局が撮影した動画で彼女は両親に頭を下げ、妹にキスをする。現在、小室夫妻は東京から遠く離れた米国で暮らしている。