「サブウェイ」のオーダー方法が日本人に向いてない問題…“優柔不断”だけではない“もうひとつの原因”とは
世界第2位なのに
ファストフード店において、世界一の店舗数を誇るのは約4万2000軒のマクドナルドと言われても、不思議がる人はいないだろう。だが、2位はサブウェイと聞いて、意外に思われる方は少なくないのではなかろうか。かつてはサブウェイが1位だった時期もあり、現在の店舗数は全世界で3万7000軒を誇る。だが、ご承知の通り、日本ではたった200店弱と苦戦を強いられているのだ。 【写真で味わう】筆者がタイのサブウェイで注文した「ハラペーニョ盛り過ぎ激辛サンド」の中身
一体なぜなのか。これに関しては、週刊現代の記事が興味深かった。フードビジネスコンサルタントの永田雅乙氏が同誌にコメントした「サブウェイが日本で流行らない理由」に関するものだ。 〈「メニューから好きなサンドイッチを決め、パンを選び、トッピングを追加し、さらに好みの野菜、ドレッシング・ソースをチョイスする。この一連のオーダーシステムが日本人に合わないことはもはや説明不要でしょう。 日本の外食産業では、ある程度『メニューの大枠』が決まっていることが成功の要因の一つとされています。優柔不断で選ぶのが苦手な日本人にとって、メニューを絞ってあげるほうが性に合うのです〉 確かにそうである。パンの種類を選んだうえで、焼くか焼かないかを伝え、さらには、デフォルトの具でいらないものは指定しなくてはいけないし、オプションで欲しい具も伝える必要がある。辛いものが好きな人は「ハラペーニョペッパーを多く入れてください」と言う必要もある。これが多くの日本人にとっては煩わしかったのでは、という分析だ。
日本で受け入れられないサブウェイ
日本ソフト販売株式会社の2024年4月時点の日本におけるハンバーガーチェーンランキングデータによると、以下のような店舗数ランキングになっている。同データでは便宜上サブウェイもハンバーガーチェーン扱いとなっている。 1位:マクドナルド:2967 2位:モスバーガー:1308 3位:KFC:1228 4位:ロッテリア:296 5位:バーガーキング:221 6位:サブウェイ:178 7位:フレッシュネスバーガー:155 8位:ウェンディーズファーストキッチン:66 9位:ファーストキッチン:43 10位:クアアイナ:36 トップ3が圧勝だ。その下はトップ3と比較をするレベルではない。そして、世界のサブウェイチェーン軒数の国別ランキングを見ると、1位は当然アメリカの20325軒で、2位がカナダの2918軒、3位がイギリスの2164軒、4位がブラジルの1565軒で5位がオーストラリアの1216軒、韓国は9位で545軒。そして日本は18位の198軒なのだ。 経済規模と人口で考えると日本はもう少し上にいてもいいところだが、18位。人口約3400万人のマレーシアが13位の357店舗。これは、「サブウェイはあまり日本人には受け入れられていない」ということを意味するのかもしれない。