THE RAMPAGE RIKUが感じる10年の変化「歌は、生きること」
「歌は、生きること」
――ボーカルとしては、この1年振り返っていかがですか。 今年、1年間で既に100ステージ超えてて。レベル5のポケモンがレベル100のポケモンを倒してその経験値を得て一気にレベルアップする、みたいな感覚です(笑)。 歌うたいとしてとんでもない経験値を得た1年、大きな収穫があった1年でした。 ――舞台への出演が続いていらっしゃるイメージがあります。個人の活動で得られたものというのはどういったところでしょう? 言葉の捉え方がより多角的になったと思っています。だからこそ、今回の本でも綴れる言葉があったな、ということは感じていますね。 ――去年だったら違う言葉になっていた? 少し違う言葉を選んでいたり、思い浮かばなかったこともあるんじゃないかと思いますね。 ――ご自身でも、変わったな、という実感があるんですね。 特にこういう会話のときに出ますね。だからこそ歌にも出ると思うんですけど、例えば「むかつく」という言葉があるじゃないですか。「むかつく」って言葉ってそのままの意味で「むかついているんです」という気持ちを伝えるのにぴったりな言葉ですけど、僕は「むかつく」って言いながら「楽しい」という気持ちを伝えられるようになりました。 ――それは舞台での経験が大きい? そうですね。今回は特に原作があったんで、そこに忠実に演じる部分もあったんですけど、原作は絵と文字で、というところで慶次はこういう表情でこの言葉を言っているけど、その状況だったら僕はこう思っていてほしいな、というキャッチボールを演出家や共演者としてひとつひとつの言い回しとかを作り上げていったので、そういうことができるようになったかなって思ってます。 ――そんなRIKUさんの歌に救われている方はたくさんいらっしゃると思います。最後に陸さんにとって歌とは?というところを聞かせてください。 生きることです。 今はこうして話していますけど、どうしても自分の気持ちを素直に話すことがすごく苦手で。話したとしても理解されないのが怖いという思いが強いんですよね。だったら黙っていればいいや、と思っちゃう人なんですけど、歌があると素直に言えるんです。例えば好きな子がいて直接「好きです」って告白できないけど、音楽だったら「愛してる」とまで言えてしまう、というような感覚。 音楽を僕から取ってしまうと廃人になると思います。だから歌は生きること、ですね。 ――ずっと歌い続けるという想いで。 杖をついてでも歌い続けてやろうと思っているし、歌えなくなったときにスパッとバイバイっていけたらいいよね、ぐらいに思っているので。この命が続く限り、絶対に歌い続けてやるという覚悟で、今までもこれからも磨き続けていく所存なので見守っていていただきたいし、1人でも聴いてくれる人がいる限り、歌っていこうと思っているので、ご期待ください。 取材・文:ふくだりょうこ 撮影:友野雄 ヘアメイク:ウエノアヤコ(KIND) スタイリング:浅井秀規 <書籍情報> 「RIKU365」 発売中!