SUBARU 小川秀樹氏「グローバルかつ全社的な連携を深化させたい」
──2025年にチャレンジしたいことを教えてください。
2025年にチャレンジしたいことは、「自動車ビジネスをお客さま中心の新しいモデルへと進化させるため、グローバルかつ全社的な連携を深化させること」です。その実現に向け、以下の3つのチャレンジを掲げています。 まず1つめは、アフターセールスを中心とした新しい価値提供モデルの構築。従来の自動車ビジネスは、販売がゴールとなりがちでしたが、これからは購入後の体験価値、つまりアフターセールスの重要性がさらに高まります。お客さまが車を使うなかで感じる満足度を最大化するために、定期的なメンテナンス、ソフトウェアアップデート、さらにはサービス契約など、持続的なサポートを提供するビジネスモデルを確立したいと考えています。 2つめは、日本と米国を結ぶ架け橋としての役割の強化。日本と米国では市場環境やお客さまのニーズが異なりますが、その違いを橋渡しし、両市場での成功を支える役割を担いたいと考えています。特に、製品開発段階から両市場の視点を取り入れることで、グローバルで競争力のある製品・サービスを生み出すことに挑戦したいです。 そして3つめは、部署や国境を超えた組織の連携強化。開発部門と市場の連携をマーケティングの視点からさらに深め、製品が市場に出た後も、フィードバックを迅速に反映できる仕組みを作りたいと思います。これは、渋沢栄一の「協調と調和」の精神にも通じる挑戦であり、組織内外の壁を取り払いながら、よりスピード感のある価値創造をめざします。 2025年は、自動車産業が新たな転換期を迎えるなか、これらの挑戦を通じて、単なる製品提供を超えた持続可能な成長モデルを実現し、グローバルなお客さまに選ばれるブランドをめざしたいと考えています。 ・年末年始企画「IN/OUT 2025」の記事一覧
編集部