今季初のグリズリーズvsレイカーズが7日に開催…八村塁と河村勇輝の日本人対決実現なるか!?
レディック新HCのもと、先発に抜擢された八村塁
――一方で、八村選手は今年でNBA入りをしてから6シーズン目とすっかり定着しています。今シーズンは初年度以来で開幕スタメンとなりましたし、3Pの成功率(11月3日時点で52.6パーセント)などを見ても好調です。 佐々木 八村選手の口からも「頂点が見たい」といった趣旨の発言がありましたが、非常にモチベーション高くこの6シーズン目を迎えているんじゃないでしょうか。レイカーズの新指揮官として迎えたJJ・レディックHCが、アンソニー・デービスをエースだとして、彼にはMVP級の活躍をしてほしいと打ち出しています。チームの戦術の根幹はデービスを中心とするものとなっていて、その中で八村選手も開幕前から先発指名をされたというのはすごく気持ちがいいと思うんですよね。レイカーズのフォワード陣が手薄だということもありますが、彼を先発にしているのはレディックHCからの「やってもらわないと困る」という八村選手へのメッセージにも取れるので、ここまではしっかり気概を持ってやっているんじゃないでしょうか。 ――ポジションを与えられ、やるべきことが八村選手の中でも整理されているからこその好調ぶりといったところでしょうか。 佐々木 それはあるでしょうね。AD(デービス)とレブロン(ジェームズ)の2人と戦う中で、自分のやるべき仕事は何なのかというのは昨シーズンの終盤から明確になったと思います。それに伴ってシュートセレクションを含めたオフェンスにおける状況判断が向上し、今シーズンでもうまく持ち越せていますね。あとは、彼がドラフト1巡9位指名(2019年)と鳴り物入りでNBA入りをして、先発を与えられて、という中で、八村選手が持っていたセルフイメージと、チームが八村選手にやってほしい、彼にできる役割との乖離にすごく苦しんだと思うんですよね。 NBAはやっぱり世界中のエースが集まるリーグなので、ヒエラルキーが再編されるわけですよね。どこの国のエースだろうと、トップ450人になったらどこかのポジションに位置づけられるわけじゃないですか。それがレイカーズでとなったら1番手、2番手というのは現実的ではない中で、自分がやるべきことが研ぎ澄まされてきたのかなとは思います。 ――好調だと相手からのマークも厳しくなってきそうですね。 佐々木 八村選手の3Pが高確率だから打たせたくないという相手からのリアクションが増えていて、そこで次のステップとしてドライブをする頻度は高くなっていると思います。あとは3Pを打つときに、これまでだと中に入ってミドルレンジでシュートをしていましたが、そうじゃなくて横にずれて3Pを打ち切る。彼の確率なら3Pを打たない理由がないので毎試合、6本、7本と打ってほしいです。