2025年は不動産マーケットの重大な転機の年になる
2025年は不動産マーケットにとって大きな転機に
振り返ってみれば人類の働き方の主流にあったのは、縄文時代は狩猟、弥生時代は農耕であり、産業革命で工場労働となり、現在のような事務を行う働き方が主流の地位を得たのは戦後からだ。いまではアマゾンやグーグルのようにモノを製造しないプラットフォーマーが一世を風靡し、人々の働き方は今後、多くの事務作業は生成AIが代行し、これを操るクリエイティブワーカーが主流となる時代だ。オフィスというハコに大量の事務ワーカーを雇って業務をこなすという働き方は早晩消え去る運命にある。 このような環境変化の中で、さて不動産マーケットはどのように変化していくのだろうか。とりわけ金融環境の変化がはっきりすると考えられる2025年は不動産マーケットにとって大きな転機になる可能性を秘めている。宴はいつまでも続くものではない。そして宴を長く楽しもうとする者たちにとっては、宴の後の詫びしさが一層身に応えるというのも世の中の理なのである。
牧野 知弘