野球の全国大会出場経験のある知人が「自己推薦制度」で警察官の試験を受けるそうです。初任給は一般受験よりも”高い”のでしょうか?
警察官の試験を受ける際、自治体によっては一般受験のほかに自己推薦制度を採用しているところがあります。 自己推薦制度も一般受験と同様にさまざまな試験を受けますが、大きな違いは自分の経験や資格といった強みをアピールできる点でしょう。 今回は、警察官の自己推薦制度の概要や収入、受験資格などについてご紹介します。
自己推薦制度とは
自己推薦制度とは、自分が学生時代や社会人時代の経験を生かして、採用試験でアピールする採用区分のことです。 文化系や体育会系問わずさまざまな経験を持つ方が、自己推薦制度で採用されているようです。過去の選考で合格をした方の経験例を大阪府警察「採用制度 自己推薦制度について」を基にご紹介します。 ●各種スポーツの全国大会出場経験(全国大会一回戦敗退や、ベンチ入りのみの方も含みます。) ●文科系(吹奏楽、マーチングバンドなどの全国大会出場経験) ●社会人リーグの在籍経験 ●プロスポーツの在籍経験 ●外国語学資格(TOEIC650・以上取得した経験) ●ヘリコプターの操縦資格を取得した経験 ●海外での留学経験 ●高度な情報系資格を取得した経験 など 自己推薦制度では、この経験談なら応募や合格ができるといった明確な基準はありません。ただし応募にあたっては、経験したことの証明となる資料の添付が必要です。 資格取得の証明書や記録証明書、自身のことについて詳しく書かれた新聞記事などが該当します。大会の集合写真やメンバー表だけでは実際に活躍したかが分からないため、証明資料としては使用できないようです。
収入は変わる?
ある地域の警察本部では、「一般受験の方と自己推薦制度による給与に違いはありません」と明記しているところもありますが、採用担当によって異なる可能性もあります。 ただし、大学卒業か高校卒業かで初任給は変わります。千葉県警察本部が公表する、警察官における卒業区分ごとの初任給および1年後の平均月収は表1の通りです。